Blizzard Entertainmentの元チーフ・クリエイティブ・オフィサー、Rob Pardo氏はDevelopのインタビューで、最近になってオンラインゲームの開発者達が自分たちのゲームを紹介する際に「MMO」という言葉を使うのを避けるようになったと語った
Pardo氏によると、World of Warcraftのヒット以降、WoWと同じ方程式をコピーしたたくさんのゲームがMMOを名乗ってきたが、結局同じレベルの成功を収めることはできず、最近になって開発者は”WoWと同じ種類のMMO”を諦めたという。
そのため、定義上はMMOとつけてもいいようなゲームでも、WoWを連想させてしまう「MMO」という言葉は宣伝等の際にあえて避ける傾向が最近みられるとのこと。
オンラインゲーム「Destiny」は広義ではMMOだが、Bungie社はMMOという言葉を使うのを避けており、こういったことの典型例だという。
少し前は「World of Tanks」ですらMMOを名乗っていたように、ジャンルの境界線が曖昧になっていた時期があった。
▼World of Tanksは「MMO」だと謳われている
「MMO」という言葉がつけられていることによってプレイヤーが期待し、World of Warcraftと比較されしまうのをパブリッシャーはかなり忌避しているとのこと。
欧米においては、「Star Wars: The Old Republic」や「Wildstar」はほとんどの批評の中でWoWと比較されていたという。
今から5年の開発期間でWoWと全く同じようなMMOを作った場合、そのMMOがリリースされる頃には15年開発が続けられているWoWと比較されるということだ。
MMOという肩書が自社のゲームに、「期待」という重荷を背負わせることになるということ、そしてWoWと同じ土俵で戦うのを諦めたことが、「MMO」という言葉を避けるようになった理由なのだろうか。
Blizzard Entertainmentは、7年間開発してきたMMO「Project Titan」を中止したが、それでもBlizzardはまだMMOというジャンルに大きな信念があるのではないかと思っているという。
日本においては、「MMO=MMORPG」として捉えられていることが多く、欧米圏のような現象はほとんど見られない。
しかし、カプコンの「ドラゴンズドグマ オンライン」は広義的にはMMOアクションRPGやMOアクションRPGと呼んでも差し支えないが、公式には「オープンワールドアクション」とジャンルが紹介されているのは興味深い。
via Gamasutra
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