「黒い砂漠」は開発が進むに連れて悪くなっていった。海外コミュニティが指摘

Pearl Abyss開発のMMORPG「黒い砂漠」の大手海外コミュニティ”Black-Desert.com”は、「Black Desert – How we expect it to be and how it is now」という記事の中で、3年前から黒い砂漠を見てきたメンバーたちが、なぜ黒い砂漠の現状が好ましくないのかを、過去に期待されていた内容と比較する形で紹介している。

blackdesert_used_to_be_2015.jpg

フィールドコンテンツ

当初の仕様:
ワールドボス/レイドボスがフィールド上に存在

現在の状況:
フィールドからボスが撤去され、召喚書によってボスを召喚して倒す方式に

【追記】 ワールドレイドボスが5月14日に韓国サーバーに実装されたようです。

変更の理由:
誰でもボスと戦えるようにするため

結果:
ほとんどソロでプレイできるシングルプレイRPGのようになった
PvEにおけるパーティプレイの必要性が減った
レイドボスをめぐるギルド間の戦いがなくなった

▼かつてのフィールドボス(レイドボス)

ハウジング

当初の仕様:
街や集落にある家/部屋をオークションで競り落とすことで入手できる
所有権は期間限定で、期間が過ぎたら再びお金を払う必要があった
2000戸程度の家/部屋は全てオープンワールド上に設置されており、家を商店や鍛冶屋にすれば他のプレイヤーが訪れることができるようになる
合鍵を渡すことで自分以外のプレイヤーやギルドメンバーと家を共有できる
ギルド単位で家を競り落とし、ギルドハウス化することも可能
テントを設置して野宿をすることができた

現在の状況:
家/部屋はインスタンスゾーン化されており、たとえ他のプレイヤーが所有していても同じ家を手に入れることができる
家はお金ではなく貢献度ポイントで購入する
家を商店にすることは不可能
野宿のシステムは撤廃された

変更の理由:
家の数が限定されており、「上位1%のプレイヤーのためのコンテンツ」だと批判されたため

結果:
誰でも家を所有できるようになったが、オープンワールドの良さとハウジングの価値、他のプレイヤーとの競争が失われた

PvP

当初の仕様:
攻城戦やギルド戦以外の場で死亡した際に所持しているアイテムを落としてしまうデスペナルティ
PvPの開放は、レベル1(CBT1)、レベル35(CBT2)、レベル45(CBT3)

現在の状況:
カルマがマイナスになり名前が赤くなると死亡時にアイテムを落とすなど様々なデスペナルティ
レベル50でPvPの開放
名前が赤くなったら元に戻すのが大変

変更の理由:
無差別なPKを防ぐため。gankを防ぐため。
普通のプレイヤーのデスペナルティを軽減する

結果:
PKをするリスクが増加

ギルド

当初の計画:
戦闘ギルド、宗教ギルド、貿易ギルドが存在し、異なるプレイスタイルが一つのゲームの中に複数存在できる

現在の状況:
全てのギルドが同じ。

変更の理由:
不明。他のコンテンツの変更を受けて?

結果:
ギルドごとの多様性が失われ、皆が同じようなことをするようになった
巨大ギルドが小規模なギルドに宣戦布告して無意味なPvPが行われる

経済システム

当初の仕様:
取引所は町ごとに独立していた
貿易によって利益を得る

現在の状況:
ワールド共通の取引所の設置(町ごとの取引所は撤去)
プレイヤー間の直接取引ができないように変更
貿易以外でも簡単にお金が稼げる

変更の理由:
RMT業者対策
利便性の向上

結果:
プレイヤー間の交流の減少
倉庫は町ごとに独立しているのに取引所はどこからでもアクセスできるという奇妙なデザイン

チャンネル

当初の仕様:
チャンネルなし

現在の状況:
複数のチャンネルが存在
自分の労働者が作業をしているとチャンネルを変えるとキャンセルされる

変更の理由:
1サーバーあたりの同時接続者数を増やせる
MOBの取り合いを減らせる
戦争中に他のプレイヤーが巻き込まれるのを防ぐ

結果:
1サーバー当たりのプレイヤー数は増えた
大規模なギルドは同じチャンネルにギルドメンバー全員が入れないという問題

当初の仕様:
夜は灯りがないと本当に何も見えないほど暗く、プレイヤーは自分の家に戻ったり、テントを設営して野宿をして安全に過ごす必要があった。

現在の状況:
夜が明るくなった
夜になるとモンスターが強くなり、獲得経験値が増えるようになった
野宿のシステム自体が失くなった

変更の理由:
視認性の向上

結果:
夜でも普通にプレイできるようになった
天候や時間のリアリティが減った
夜に行動するリスクの低下

▼第1次クローズドβテスト時の夜

▼テントを設営して野宿をするというかつてあってシステム
blackdesertsneekpeek20.jpg

レベリング

当初の仕様:
一般的なプレイヤーがレベル50になるには1~2ヶ月かかる

現在の状況:
他のコンテンツに見向きもしなければ1週間足らずでレベル50に到達できる
コアゲーマーならレベル55ですら1週間で到達する

変更の理由:
モンスターが弱体化されたことで狩りが簡単になった

結果:
すぐにエンドゲームに到達し、探索要素が薄くなった
狩りが容易になったのでポーションの消費や装備の消耗が減った

Black-Desert.comの記事の締めくくりには次のようなことが書かれている。

我々が見たいのは当初の黒い砂漠の設計思想が具現化されたものです。オープンワールドと本当のサンドボックスコンテンツ。そこでは「誰か」になることができたはずで、例えば自分の家を商店にして鍛冶屋を営むというように。
今は皆が同じです。そして、誰でもだいたいの場所へソロでたどり着けます。我々は本当のパーティ連携システムを見たいし、スキルとポーションを連打するだけの戦闘ではない、もっと良いパーティメンバー間の協力と意思疎通を見たいと願っています。我々は、ただ単に「PvP」をするという目的ではなく、何かの理由があってギルド同士の戦いが行われるのを見たいと願っています。我々は、変わっていってしまった黒い砂漠ではなく、本来設計されるはずだった黒い砂漠を見たいと願っています。

ソース: Black-Desert

コメント

PR
タイトルとURLをコピーしました