暗号通貨の取引価格の高騰によってマイニング需要が増加し、2020年からビデオカードの価格は高騰、以前より遥かに高額で取引されているが、NVIDIAは流通価格が下がる事を嫌って「GeForce RTX 30シリーズ」の出荷数を減らそうとしていると噂されている。
海外サイトの報道によると、NVIDIAはAmpereアーキテクチャが採用されたGeForce RTX 30シリーズの出荷数削減し、さらに年末まで製造を完全に停止することも計画しているという。
2020年以降に暗号通貨のマイニング需要で買われたビデオカードが、中古市場に大量に溢れることでGPU全体の価格崩壊が起こる事をNVIDIAは懸念しているという。中国は最近、マイニングを「排除すべき産業リスト」に追加し、規制を強化している。
中国、暗号資産マイニングを再び排除すべき産業リストに追加 | coindesk JAPAN
NVIDIAは、ビデオカードの市場価格が希望小売価格よりも下がるのを避けるため、GPUの出荷数を減らしているという。現在のレートで生産を続けてしまうと、2022年の第2四半期までにGPUの価格は急落するという。
出荷数の調整は2022年にAmpereリフレッシュ、すなわちGeForce RTX 30 SUPERシリーズあるいはRTX 40シリーズが発売されるまで続くとみられている。
現状、ミドルレンジのGeForce RTX 3060ですら6万円以上の値段で販売されているが、出荷数を抑えてこの価格をしばらく維持することにより、消費者に来年発売されるRTX 30 SUPERまたはRTX 40シリーズを相対的に安く感じさせることが可能である。しかし、RTX 30シリーズの価格が急落すれば、Ampereリフレッシュの登場を待たずに消費者は製品を安く手に入れてしまい、NVIDIAの来年以降の収益に影響する可能性がある。
ビデオカードの製造コストが増加していることもあり、来年のRTX 30 SUPERやRTX 40の希望小売価格が高めに設定されることは避けられないが、それを消費者に納得させる上でも現行のRTX 30の実勢価格が下がるのを避けたいはずだ。
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