UbisoftのPC/PS4/Xbox One用ソフト「Assassin’s Creed Unity」が11月11日に北米で発売されたが、発売後に様々な問題が浮上し、大きな批判を受けることになった。
数えきれないほどのバグに加え、すべてのプラットフォームでフレームレートの問題があるなど、Ubisoftはゲームが未完成の状態で発売してしまった。
このことはイギリスの公共放送BBCも報じている
Assassin’s Creed: Unity criticised for widespread glitches
Ubisoftはウォッチドッグス、The Crewの発売を延期していたが、この「アサシンクリード ユニティ」だけは発売日の延期はされていなかった。
本来であればするべきだったのであろうが、発売スケジュールを守らなければならない理由があったのか、最適化やバグ修正をする前に強行して発売された感が否めない。
また、海外メディアによるゲームのレビューの解禁日時はゲームの発売後12時間経ってからという制約があり、一部の消費者はこのバグの存在を知らずにゲームを買ってしまったわけだ。
BBCはUbisoftの方針を「反消費者的」(Anti-consumer)だと批判している。
Ubisoftが今年になって批判を受けたのはこれだけではない。
日本では6月に発売された「ウォッチドッグス」は、E3 2012での発表時のグラフィックスから大幅にダウングレードしており、さらにこのE3のグラフィックス設定がゲームデータの中に残っていたということもあって物議を醸した。
ウォッチドッグス E3 2012初公開時のグラフィックスを復活させるMODが開発中
また、UbisoftのDRMソフト「Uplay」のせいでウォッチドッグスのPC版が発売後すぐにプレイできないという問題も批判を受けた。
2009年の「アサシンクリード2」のヒット以降、毎年のようにアサシンクリードを発売し、さらにそのシステムのコアを他のゲームにも流用するなど、明らかに効率化と収益化を重視しているのが見て取れるが、その構造のボロが今回のアサシンクリードで出てしまったということだろうか。
ForbesはUbisoftが「新たなEAになった」と強く批判している。
Congratulations Ubisoft, You’re The New EA – Forbes
Ubisoftはアサシンクリードユニティの様々な問題に対処していくと発表しているが、数年かけて積み上げたユーザーの信用を失うというあまりに痛い代償を払うことになった。
近年、発売を延期するゲームが増えているが、パブリッシャーには発売できそうなほど完成してから発売日を発表してもらいたいものだ。
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