7月11日からオープンサービスが開始したArcheAgeの正式サービス開始が7月23日に迫っているが、オープンサービス時点のArcheAgeの日本版のローカライズに関しての当ブログのインプレッションとレビュー。
※この記事で掲載した仕様は、今後のアップデート等で変更される可能性があります。ご了承ください。
■良い点
・海や島が常時PvP可能である
不幸中の幸い。海洋コンテンツ不足が現在韓国サーバーでは問題となっているが、もし海や島にPvP不可状態が存在したら、さらにそれが加速していたかもしれない。
・標準的な月額料金
韓国版Blade & Soulは月2000円なのでそれよりも安いことになる。AionやTERAの二の足を踏まなかったのは正しい判断だが、韓国版は7月3日から基本プレイ無料に移行している。
・一部のアイテム販売価格の上方修正
韓国サーバーではインフレが問題となったが、アイテム価格の上昇はこれを抑制するには適切だ。
・日本語化は殆ど完了している
音声・テキスト・フォントなどのローカライズは特に問題のない範囲で実行されている。ごく一部に誤植や未翻訳の部分が存在しているが、致命的ではない。
■悪い点
・短い戦争時間
大陸における戦争時間があまりに短い。PvP好きなプレイヤーが駆けつける前に戦争が終わっているということも考えられる。平和時間の長さを考えても30分以上にしたほうがいいだろう。
・金貨交易商の削除
インフレ抑制のために必要ではあるが、貿易でゴールドがもらえるというプレイヤーにとってわかりやすいこのシステムを削除することはマイナス面が強い。金欠に陥るプレイヤーも多いはずだ。
・一部の文字がウィンドウからはみ出ている
・地名(静寂の海→サイレント海、自由の島→フリーダムロードといった謎のネーミング)
・砂時計の入手困難
海でのPvP、PvEで船が破壊された場合の復旧が困難。砂時計の製作も簡単ではない。
・ウェブサイトを経由しないとクライアントを起動できない
・日本人向けのプレイヤーキャラクターの顔のデフォルトデザインがない
・旧大陸を正式サービス時に実装しない可能性(仮)
旧大陸を正式サービス時に実装しなかった場合、炎の丸太を入手できないため、グライダーやトラクターといった機械の製作が不可能。
韓国では正式サービス開始時に旧大陸をオープンしている。
ただし、コアゲーマーとカジュアルゲーマーの差が開きかねないので旧大陸の開放を遅らせるのは悪い面だけではない。
▼旧大陸の守護塔(領土)
★致命的な問題
・建築物や設置物等の交換に必要なデルフィナードの星の増加
コンテンツの消費速度を抑える上では必要な調整ではあるが、如何せん増やしすぎており、カジュアルゲーマーとソロプレイヤーに過度な貿易を強いることになる。貿易自体も地味で退屈なことが多く、この調整はマイナス面が強い。
▼貿易船を使った大規模な貿易
一定水準以上のアイテムの製作には「輝く製作台」が必要になるが、これも貿易でデルフィナードの星を入手しなくてはならないため、結果的に製作の難易度が上がることになる。
貿易そのものがしたくてArcheAgeをやる人はほとんどいないことを認識すべきだ。
この独自仕様が多くの面に悪影響を及ぼしている。
・スキルリセットに必要な金貨の増加(1スキル10銀→1スキル50銀に増加)
金貨交易商がいないということを考えた時のこの上方修正には疑問が残る。
複数の適正のレベリングをしたい人にとっては不都合である上に、初心者にとってはスキルの振り直しのハードルが高いことになる。
・冥府の石の製作に必要な素材の増加(石材3個→5個、粉1個→3個に)
クエストやPvPのための大陸間移動や、大陸内の遠い場所へのワープが不自由に。頻繁に使用するアイテムだが素材が高価。
・BOT・チート対策
韓国サーバーでは10万以上のBOTが処分を受けた。当然のように日本サーバーにもBOTがいるが、対策をシステム側で用意するしかない。早急にプレイヤーがBOTを刑務所に送り込めるシステムを導入すべきだ。
参考:XLGAMES、BOTなどの不正プログラムに対して強硬措置
■総評
韓国サーバーにおける問題点を解決するための日本独自仕様はある程度評価できるが、極端すぎるというのが現状のArcheAgeの日本版という印象。バランスが取れていない。
CBTを複数回行なって、十分なフィードバックを集めていればこういったことにはならなかったはずだ。
おそらく今後様々な調整が行われると思われるが、公式サイトにプレイヤーと運営が意見を交わすフォーラムが存在しないのは・・・。
今後注目すべきは「攻城戦」「釣り」「国家宣言」の実装だが、大きなアップデートをするべきタイムリミットが8月27日であるのは言うまでもない。それまでにどれだけ適切な仕様を探せるかが課題の一つだろう。
▼名品館トレーラー
コメント