MMORPG「ペリア・クロニクルズ」 2017年のテストが目標。開発インタビュー要点まとめ

2012年に発表されてからまだ1度もパブリックテストを行っていないMMORPG「ペリア・クロニクルズ」だが、2016年11月のG-STARでようやくゲームがプレイアブル出展されるなど、ここに来て大きな進展を見せている。

ペリア・クロニクルズの現状はどのようになっているのか、GAMEINSIGHTのインタビューを簡潔に紹介する。

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G-STAR 2016に初プレイアブル出展

  • ペリア・クロニクルズの仕組みは単純ではなく、新規の開発者ですら慣れるまでに短くて2~3日、長くて1~2週間かかる
  • G-STARに出展する際、これを20~30分に凝縮するのは簡単ではなかった
  • G-STARのために3ヶ月程度準備したが、十分ではなかった

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MMORPG「ペリア・クロニクルズ」の戦闘はアクションとカードゲームの融合。体験版プレイ映像公開

ペリア・クロニクルズを作るきっかけ

  • 開発チームはオンラインゲーム黎明期のような浪漫のある雰囲気
  • コンテンツが多くても少なくても、プレイヤーが自らルールを作って楽しんでいた時代
  • 当時はオンラインゲームが珍しかった時代なので選択肢がなかったが、その頃のようにプレイヤーがゲームの中で楽しく過ごせるようにしたかった。それがペリア・クロニクルズの始まり。
  • 「初心に戻ろう」をモットーにして多くの企画を開始した
  • World of Warcraft以降、多くのオンラインゲームは開発者とプレイヤーの競争のようになった。開発者がクエストを作って、プレイヤーをそれをクリアしていく
  • オンラインゲームはクエストが全てではないのに、クエストが足りないゲームはほとんど生き残れない時代になってしまった
  • ペリア・クロニクルズはクエストが全くないわけではないが、クエストに沿って進めるゲームではない
  • ペリア・クロニクルズでは、プレイヤーがオープンワールドに空間から社会まであらゆるものを作成することができる
  • そういったシステムを作るには多くの準備が必要になる
  • そのため、開発ツールと基本的なルールが複雑にならざるをえなかった

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カードゲーム方式のリアルタイム戦闘

  • カードゲームは戦略的な戦闘で、相手の行動に応じて考えながらプレイするのが基本
  • 一般的なオンラインゲームと同じ様なテンポで戦闘が進んでしまうと戦略を考えるのが大変になる
  • レイドやパーティプレイの場合は、「領地術(?)」というのを導入して強い召喚獣を同時に操作する
  • 一人だけでは強力な召喚獣を呼び出すことができないので、パーティメンバーが協力して巨大な召喚獣を呼び出す
  • パーティプレイは他のオンラインゲームのように大規模というより3~4人で戦略を組み立てる感じ
  • カードゲーム方式で敵も味方も最初から最強の能力を使うことができないので、戦いながらじわじわと前進していくプレイスタイル
  • 最終的には、ターンが経過すると戦略的にカードを使いながらエリアを占領して戦う
  • タンク・ダメージディーラー・ヒーラー・サポートの概念も登場する

自分達だけの村を作るというコンセプト

  • ペリア・クロニクルズでは、プレイヤーが空間だけでなくルールや社会システムも作れる
  • これまでのゲームでは、村の税金を決める程度にとどまっていたが、PK可能かどうかも決めたり、戦利品を決めたりなど様々
  • ペリア・クロニクルズにはシステムに優先順位が存在する
  • システムの基礎となる”原則”が最優先の0位(等級)
  • プレイヤーが制作した村や町が1位(等級)
  • ギルドが2位(等級)
  • パーティが3位(等級)
  • 例えば、町で税金を5%寄付するというルールがあり、ギルドでも同じ様なルールがある場合は、上位にあたる町のルールが優先される
  • 一見簡単に見えるが、システムでこういったことを決定するのは簡単ではなく、いくつかのテストをしている
  • 町や村には移住が可能で、特定の村で住民登録証のようなものを貰うことができるが、これを受領すると特定の社会の所属になる
  • プレイヤーが社会のルールを作り、これに同意したプレイヤーが同じ空間に集まって、同意しないプレイヤーは自ら新たな村を作ったり、自分が望むルールの村に移住することができる
  • 非戦闘や生産中心の村も生まれるかもしれないし、好戦的な村も生まれる可能性がある

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ユーザークリエイテッドコンテンツを中核に

※ユーザークリエイテッドコンテンツ・・・ユーザージェネレイテッドコンテンツとも。プレイヤーがゲーム内の仕組みを利用する形で制作されたコンテンツ。

  • 過去のオンラインゲームは、基本的なオンラインゲームの枠組みが存在する中で、ユーザークリエイテッドコンテンツ(UCC)も楽しむことができるという程度で開発された
  • しかし、UCCの機能よりもオンラインゲームの基本的な部分の方にプレイヤーが集中してしまうことが多かった
  • ペリア・クロニクルズでは、UCC機能がゲームの主軸になる
  • 強制というほどでもないが、切っても切り離せないような機能で、ゲーム内での比重が高い
  • それだけ重要なので、社内テストと小規模テストでプレイヤーの反応を継続的に確認していく
  • 開発者の立場からすると、UCCという基本システムを作るのは簡単なことではない
  • 昔のゲームだと、家の形を多彩にしてマップに設置する程度で終わったが、ペリア・クロニクルズではボクセル(ブロック)で全てのものを造らなければならない
  • 例えば、家を作るとすると、外から見えるイメージと家の中のイメージが一致しなければならない
  • 柱を作った場合、影をどうするのかというのは既存のゲームデザインとは異なるので、開発者も難しさをかなり感じる
  • だから、このようなゲームを信じて支援し続けてくれているネクソンに感謝している
  • どうしても成果を急ぐ企業では、安全な道を選択することが多く、そのため似たようなオンラインゲームばかり出てくるのが現実
  • 「作るのは難しいけど少し新しいゲーム」がペリア・クロニクルズの完成目標

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目標は2017年にテスト実施

  • マビノギとの比較をしてもらえるのは感謝しているが、開発チームにとっては荷が重い話
  • マビノギは本当に完璧なゲームだと思っている
  • マビノギ2のような感じで話してくれる人もいるが、実際の中身は全く異なるゲームだと思う
  • 村ではゆったりと、村の外では戦略的プレイが可能というのがペリア・クロニクルズの基本的な流れだと思っていい
  • まだゲームの基本的な組み立てを開始した段階なので、来年のテストでプレイヤーのお目にかかれるように努力している
  • 前述の内容は大きく変更される可能性もあるので、今インタビューを受けるのが正しいのかわからない。少なくとも今のバージョンはこんな感じだと思っておいてほしい
  • ペリア・クロニクルズは従来のゲームのようにテストが実施されない可能性もある
  • 「地形の編集だけ」「戦闘だけ」のように、特定のバージョンを個別にテストしていくかもしれない

ソース: GAMEINSIGHT

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