オンラインゲーム開発・運営企業のNCSOFTの金澤辰CEOは、同社の株価が暴落したことを受け、社員全員にメールで意志を表明する異例の対応を取った。
NCSOFTの株価。2月には1株100万ウォンを超えたが、現在は58万7000ウォンまで下落した。
8月26日にサービスを開始した「ブレイドアンドソウル2」の課金システムに批判が殺到するなどし、期待されていた収益を上げられず、また、ゲーム自体は「武侠版のリネージュM」と酷評されるほどオリジナリティがないと指摘された。重課金のモバイルゲームに頼ろうとするNCSOFTの今後を不安視した投資家が株を売った事がNCSOFT株価暴落の理由である。
NCSOFTの金澤辰CEOは9月17日、株価の大幅な下落を受けて社員全員にメールを送るという異例の対応を行った。
金澤辰CEOは次のように述べている。
「NCを巡る外部の反応が冷ややかです。ゲームはもちろん、NCに対する批判が高まっており、NCが危機に陥ったとの指摘も出ています。CEOとして、NCが直面している現在の状況に重い責任を感じています。会社を批判する方々の話だけでなく、聞こえない声にも共感する姿勢で、私たちが抱えている問題について深く省察し、変化を促進して進化した姿にしていきたいです。」
「これまでの成功方程式は昔話になりました。これまで当然だと思ってきた方程式と過程に疑問を抱いており、冷静に見直します。NCSOFTに変化が必要な時です。挑戦と変化のためならば、その場は不慣れで不便でも変えるべきことは変えます。顧客が期待する姿に変化するように総力を傾けます。」
「過去24年の間、NCSOFTは危機を危機のまま終わりにせず、危機を克服し、より大きく飛躍しました。これは今でも有効です。」
NCSOFTは、リネージュ、リネージュ2、Aion、ブレイドアンドソウルと、PC向けのMMORPGで韓国のオンラインゲーム業界を牽引した。その後、しばらく低迷するが、2017年に「リネージュM」をリリースし、爆発的な利益を上げて一気に業績が回復した。
しかし、リネージュMの成功体験がNCSOFTを「重課金のモバイルMMOを量産する」方向に向かわせることになった。まだリリースしていないが、開発中の「Aion 2」もモバイルゲームである。NCSOFTは10年前に発表されたPC向けのMMORPG「リネージュ エターナル」を結局完成させられなかった。
NCSOFTは気づけばモバイルゲーム市場ではネットマーブルやKakaoに並ばれ、PCゲーム市場ではSmileGateやPearl Abyssの後塵を拝する状況となった。
金澤辰CEOは社員に宛てたメールの中でNCSOFTの変化を強調した。
ソース: GameMeca
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