予想以上に面白いBlizzardのオンラインカードゲーム「Hearthstone」クローズドベータ プレイインプレッション

このところ筆者が連日遊んでいるのが、Blizzard Entertainmentが2013年12月現在、クローズドベータテストを行っている基本プレイ無料オンラインカードゲームHearthstone: Heroes of Warcraft」だ。

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ゲーム実況配信サイト「Twitch」では、クローズドβテストにも関わらず人気ゲームのトップ5にランクインすることも多い本作。
本稿では、ベータバージョンをここまでプレイしてみての感想やゲームの仕組みをご紹介する。


Hearthstone(ハースストーン)はオンラインゲームの老舗メーカー「Blizzard」が開発中のPC向けオンラインカードゲームで、非常にシンプルではあるが奥深く、テンポも良く、リッチなビジュアルとサウンドも特徴だ。
また、同社の人気シリーズ「Warcraft」の世界観をモチーフにしているという点も触れておく必要があるだろう。

プレイヤーはメイジ、ハンター、ウォーリアー、シャーマン、ドルイド、プリースト、ローグ、パラディン、ウォーロックのヒーローキャラクターの中から1つを選び、デッキを組むことになるが、そのヒーローキャラクターだけが使えるカードがあり、各ヒーローの個性がそこに反映されている。
(最初から組まれたデッキを選択することもできる)

下の画像はデッキを組む画面。デッキは最大30枚。
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両プレイヤーのヒーローには30ポイントのHPがあり、これが0以下になると負けとなる。
このヒーローがクリーチャーを召喚したり、魔法を使ったり、時にヒーロー自身が戦うというのがHearthstoneのカードゲームとしての特徴だ。

各ヒーローキャラクターは異なる能力を持っており、例えばマナを消費して相手のヒーローやクリーチャーにダメージを与えたり、フィールドにトーテムを召喚したり、体力を回復したり、ヒーローに武器を装備したりといったものだ。

下の画像の一番手前が手持ちのカード、その上の少し大きめの枠はヒーローキャラクター、その上のフィールドには召喚されたクリーチャーが配置されている。
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ルール

ルールについて書こうと思ったが、実際ちょっとプレイすればルールはすぐ覚えられるほど簡単で、下手すればポケモンカードよりも簡単かもしれないので省略させていただく。しかし、奥深く熱中できる。

このカードゲームをプレイして感じた印象深いルールとしては、「Taunt(挑発)」の能力を持ったクリーチャーが相手フィールドにいなければ、何体召喚していても相手のヒーローキャラクターに直接攻撃できるということだ。

つまり、相手のクリーチャーを攻撃して戦力を削ぐのか、ヒーローキャラクターを攻撃して勝利へ近づけるのかはプレイヤーがその状況に応じて選び分けることができる。
逆に相手のフィールドにいるクリーチャーを無視していると、いくらこちらのクリーチャーが多くても痛い目を見ることになるかもしれない。

カードゲームではおなじみのマナにあたるものはこのゲームにも存在し、画面右下に水色で表示されている。
このマナは1ターンに1つずつ増えていき、ターンの最初に満タンになり、最大で10ポイントまで増加する。
マジック・ザ・ギャザリング等とは異なり、マナは一種類だけで、しかも自動で増えていくため、参入障壁をぐっと下げたカジュアルなゲームに感じることができる。

したがって、序盤からマナコストの多い強力なカードは使うことができない。このあたりは一般的なカードゲームと同じだ。

当然ながら各クリーチャーには特殊能力がついてたりついていなかったりする。このあたりも多くのカードゲームと変わらないが、個人的な印象としてはそこまで複雑なものやぶっ飛んだものはまだ見ていない。

ゲームプレイの種類

Hearthstoneは基本的には他のプレイヤーとの対戦を楽しむゲームだ。
コンピューター相手の練習モードもあるが、メインとなるのはカジュアルマッチとランクマッチの2種類となる。

カジュアルマッチでは自分と同じくらいの強さのプレイヤーと気軽に対戦を楽しむことができる。
尚、このゲームではフレンド以外とのチャットはできないので暴言を吐かれたりすることはない。こういったオンラインゲームならではの配慮もなされている。
ただし、相手に「Well Played」や「Whoops」「Greetings」といったエモーションを吹き出しで送ることができる。

Rankedでは基本的には同じランクのプレイヤーと対戦し、勝つことでランクが上がっていいく。いわゆるガチ対戦。

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このPlayモードが基本となるが、対コンピューター戦のPracticeモードもあり練習をすることができる。

加えて、少し特殊な「The Arena」モードもある。
このアリーナモードでは、プレイヤーは自由にデッキを組むことができない。
といっても完全に指定されたデッキではなく、ヒーローを選んだ後にカードが3つずつ次々に表示され、その中から1枚ずつ選んでいくというもの。
その方法によって作成されたデッキを使って、対戦をするというのがこのモードだ。

ショップ及びパック

Hearthstoneは基本プレイ無料のゲームだが、課金要素としてカードのパックをショップで買うことができる。ただし、ゲームをプレイする中で手に入るゴールドでもパックは買うことができる。

パックを開けた時の演出が楽しい
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新しいカードは対戦によっても手に入ることがある。

総評・感想

このゲームは既にそうなっているのかもしれないが、将来Blizzardの人気タイトルになるのはほぼ間違いなさそうだ。BlizzardといえばDiabloやStarCraft、World of Warcraftといった人気タイトルを多く抱えているが、Hearthstoneはそれらの中でも異質なほどカジュアルなゲームかもしれない。

カードをクリックすればいいだけだ。クリックゲームと言われるRPGより簡単。しかし奥深い対プレイヤー戦が楽しめるし、カードのコレクション要素もある。
マッチングもクリック一つで完了。ストレスも全くない。

懸念があるとすれば、課金しまくって良いカードをたくさん手に入れた人が強くなってしまうという可能性だが、そこはBlizzardだからうまくやってくれると信じている。

このゲームはぶっ続けてプレイするというよりも、気が向いた時にやるというスタイルが適している。Blizzardもそういった気軽に遊べるゲームという方向性で作っているのだろう。といってもついつい結構長いことやってしまうが・・・。

Hearthstoneの楽しさはシンプルだけど戦略的なゲームプレイと、視覚的にも聴覚的にも楽しめるディティールの良さの両方の側面から来ていると感じた。
また、対戦ゲームならではの駆け引きを手軽に楽しめるというのも良い。カードゲームなので運要素も左右してくるが、そこはカードゲームの面白さということだ。

こんな感じでHearthstoneというゲームを簡単に紹介したが、例によって説明を読むよりも実際にプレイするのが一番早い。ベータテストには公式サイトから応募できる。

日本語版が出たあかつきには、日本でもそこそこ人気を得るのではないだろうか。
課金で勝利する”カードゲーム”に飽きた人はHearthstoneをやってみてはいかがだろうか?

Hearthstone 公式サイト

※これはクローズドβテストのインプレッションです。正式サービス等で仕様が変更される場合があります。

実際のゲームプレイの様子

What is Hearthstone?

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