「プレイヤーはゲームのプロットを思い出せない。プロットは過大評価されている」LOL開発者ら講演

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アメリカ サンフランシスコで開催されたGame Developers Conference 2014で、リーグ・オブ・レジェンズのナラティヴリードデザイナーのTom Abernathy氏と、Microsoft Game Studios リードデザイナーのRichard Rouse III氏は「三幕構成に死を!」という題で講演を行った。

この講演の中で2人の開発者は「プレイヤーがプロットをよく覚えていない」ということを取り上げた。
マイクロソフトによれば、映画やドラマに比べてゲームではストーリーがそこまで大きく記憶に残らないという研究結果が出たという。

「あなたのお気に入りのゲームのプロット(筋書き)を教えてください」と聞いても、たくさん語れる人や正確に答えられる人は少なかったとのこと。
その理由は、映画やドラマと比べ、操作などの他のことをしなければならないゲームでは常に複雑なプロットやストーリーに精神を集中することが難しいからだという。

物語の最初から最後までの流れや脚本を記憶しているプレイヤーは少ないようで、ゲームのプレイヤーが記憶しているのはプロットではなく「キャラクター」だったという。また、キャラクターを覚えていても、ゲームのプロット上の役割は大して重要ではないという。

また、ValveのSteamのデータでは、エンディングを見たユーザーはマスエフェクト2で56%、Bioshock Infiniteで53%、スカイリムで32%、バットマンアーカムシティで47%で、エンディングを見ている人は半数程度だったようだ。

統計では、ほとんどのプレイヤーはゲームを最後までクリアしていない“という。

その一方でゲームのプレイヤーはキャラクターのことはよく覚えており、プレイヤーはゲームのプロットよりもキャラクターを通じて体験したことを大切にしているため、ストーリーだけに集中するのは良い戦略ではないとのこと。

2人の講演者は最後に、「ゲームにおいて、プロットは過大評価されています。プレイヤーはプロットを思い出せません。彼らが覚えているのはキャラクターです。」と結論づけた。

それを踏まえた上で、ゲームの開発者やデザイナーはキャラクターと体験を重要視し、物語(ナラティブ)もユーザー体験やレベル/ミッションデザインの構造的なニーズに結びつけるべきだとした。

GDC: ‘Plot is Highly Overrated’ in Games, Says Devs – IGN

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