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オンラインRPG「ブループロトコル」 クローズドαテスト ファーストインプレッション

MMORPG

2019年7月26日~28日に実施された、バンダイナムコが開発中の「BLUE PROTOCOL」クローズドアルファテストの感想

「BLUE PROTOCOL」のクローズドアルファテストには守秘義務が設けられており、ゲームのスクリーンショットや動画の公開は禁止されているため、テキストのみの感想となります。
本稿で使用されている画像はアルファテストの画面を撮影したものではありません。
なお、この感想はクローズドアルファテスト時のクライアントを基にしたものであり、ベータ版や正式サービス版のバージョンでは仕様が変更される可能性があります。

BLUE PROTOCOL クローズドアルファテストのインプレッション

BLUE PROTOCOLはαテスト段階で、堅実に作られたMMOゲームという第一印象だった。

ゲームシステム自体に大きな革新性は感じなかったが、トゥーンレンダリングで描画されたキャラクターに合わせて建物や地形等の環境物もフォトリアルではなく独特の美しさを追求しており、グラフィックスは近年の日本のオンラインゲームの中ではより高いレベルで表現されているのは明らかだった。パーティクルの表現レベルを見るとBLUE PROTOCOLは新しい世代のオンラインゲームだと実感する。

これまでセルアニメ風のグラフィックスのゲームを多く手掛けてきたバンダイナムコだけあり、本作のグラフィックスのクオリティは全体的に高い。この点はBLUE PROTOCOLの持ち味になるはずだ。

クローズドアルファテスト(以下CaT)では、メインストーリーのようなものは実装されておらず、クエストを受けてそれをクリアするというゲームプレイが中心となっていた。

クエストは一箇所で全て受注することができ、一般的なMMORPGのようにあちらこちらのNPCを訪問する必要はなかった。

クエストの目的地までの誘導が画面上に矢印で表示されるので目的地まで迷うことはなかったが、メインストーリーが未実装だったため少し単調に感じられた。

BLUE PROTOCOLには拠点となる都市があり、広いだけでなく、しっかりと街の賑わいや繁栄を表現していた。また、街の構造も単純すぎず複雑すぎずといった感じだった。

都市には1つのチャンネルあたり200人が同時に入場することができるようだ。
街の屋根の上もジャンプしながら自由に移動できる。

BP_town_main.jpg

都市からフィールドへは、ローディング画面を挟んで移動する。
フィールドは複数のゾーンに区切られているが、1つ1つのゾーンはある程度の広さがある。
しかし、2019年のオンラインゲームとしてはシームレスではないのは若干残念ではある。

BLUE PROTOCOLの戦闘は三人称視点で、マウスの移動にカメラが追従するアクション性が高いものだった。左右クリックに基本的な攻撃が割り振られており、いくつかのキーにスキルが割り振られている。
TERAよりも操作に自由度があるが、黒い砂漠と比較すると戦闘時の爽快感やスキルの派手さ、キーボード+マウス操作への最適化が不足しているかもしれない。

とにかくスタイリッシュで派手なアクションが好みな人にはやや物足りないかもしれないが、適度なアクションを求める人にはちょうどいいのかもしれない。

protocol_img_conb.jpg

CaTのバージョンでは、例えば敵を空中に浮かせてからコンボを叩き込むというようなものはなかった。どちらかといえば、通常攻撃とスキルを使って着実に敵をHPを削っていく戦闘だった。

近接クラスではプレイヤーの攻撃のリーチが短めで、敵との距離も測りづらいということもあり、戦闘に若干フラストレーションがあったのは事実だ。

その一方で、ローリングで敵の攻撃を回避するという部分ではBLUE PROTOCOLがアクションゲームという印象を強く受けた。
敵が強力な攻撃をしてくる際に、攻撃範囲の予兆が表示されるあたりはMMORPG的な難易度調整がされているようだ。

CaTでは、レベルが上がった時に自動的に新しいスキルを覚えていくシステムだった。
高レベルになった時にどういった戦闘になるのかは気になるところ。
スキルが増えると戦闘は飛躍的に面白くなった。

CaT段階では、BLUE PROTOCOLのゲームプレイの中核が何なのかは見えてこなかったが、フィールドにいるモンスターから得られる経験値は少なく、クエスト主導型のゲームになるのではないかと予想される。

システムはオンラインRPGとしては比較的シンプル。
戦闘システムやその他ゲームプレイで良い驚きは少なかった。

スキルに関してはビルドの多様性が出るように組み替えが可能となっていた。

フィールドでは「緊急ミッション」と呼ばれるものも発生し、フィールドにいるプレイヤーが協力して敵を討伐することで報酬が得られる。こういったコンテンツがあることが、本作にMMORPGらしさが感じられる点だ。

BLUE PROTOCOLにはインスタンスダンジョンがあり、マッチングシステムを使って他のプレイヤーと協力して攻略することができる。ソロでも入場可能だが、パーティでないと攻略が難しいダンジョンもあった。
このインスタンスダンジョンも本作のコンテンツの中心になってきそうな印象だ。

インスタンスダンジョン自体は序盤ということもあり特殊なギミックがあるわけではなかった。雑魚モンスターとボスが配置され、最終地点にいるボスを倒すとクリア。

モンスターの討伐時や、フィールドでの採集、ダンジョンの宝箱などから素材アイテムが入手でき、街にある施設で武器を作ることが可能となっていた。CaTではモンスターから装備がドロップすることはなかった。
武器の製作、武器の強化といった要素が、エンドゲームでも重要な位置を占めてきそうだ。

キャラクターの衣装(コスチューム)は、ゲーム内で購入することが可能となっており、キャラクターを着飾る衣装は充実しそうだ。

本作では「クラスチェンジ」をすることができるため、1体のキャラクターで複数のクラスを使うことができる。

CaTではキャラクターボイスはプレイヤーキャラクターにしか実装されていなかった。
また、キャラクターの足音がなかったり、街の喧騒のような環境音に乏しかったり、まだまだ開発途中だというのを感じさせた。

打撃音や斬撃音など、攻撃がヒットした時のサウンドが不十分で、爽快感が少なかったのはサウンドのせいもありそうだ。

機動戦士ガンダムUCや進撃の巨人のサウンドトラックで知られる澤野弘之氏がブループロトコルの音楽を担当しており、どんな曲が今後登場するのかは楽しみな要素である。

ユーザーインターフェイスやHUDに関しては、本作の世界観やイメージを反映させるデザインになっていた点は好印象だったが、直感的な操作がしづらい印象もあったので改良の余地はあるかもしれない。

細部では、段差に片足だけ乗るようにモーションがつけられており、階段等にめり込まないようになっていたのは作りの丁寧さを感じた。

堅実な作りだがMMOとしての革新性に欠ける

アニメのようなグラフィックスを高い品質で実現している点は非常に優れているが、最初に「本当の意味で新しいことには挑戦していない」と書いたように、BLUE PROTOCOLは既存のMMORPGやオンラインアクションRPGにあるものを取り入れたゲームという印象が強かった。

CaTをプレイした限りでは本作にはサンドボックス的な要素はほとんどない。したがって、コンテンツを消費していくオンラインゲームとなるだろう。その上での課題は既存のMMORPGが経験してきたものに似ると予想され、このジャンルの課題をいかにして克服するのか、どういったアプローチをしていくのかが本作の成否にかかってくる。

アルファバージョンということもあり、修正すべき点は多々あるが、ゲームの基本的な部分が堅実に作られており、バンダイナムコが本気で製作しているのは感じられた
CaTではがっかりするようなことも少なく、今後の開発でどういったコンテンツが作られ、ストーリーはどのような演出や内容になるのか期待したい。

graphics_blueprotoc.jpg

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