現代のMMOが見過ごしている重大な要素は「プレイヤーがお互いを知っている事」 – 海外メディア

MMORPG

現代のMMORPGで見過ごされてきた重要な要素、それはバランスでもボス戦の難易度でもないという。

有名なゲーム実況配信者はいるが、有名なプレイヤーはいない?

古いMMOでは、現代のようにTwitchやYouTubeで配信をしている人がいなかったにも関わらず、有名プレイヤーが多数存在した。
代表例の一つは、Dark Age of Camelotにおける吉田直樹氏(現・FF14プロデューサー)だろう。吉田氏は同ゲームで名の知られたプレイヤーの一人だった。

吉田氏:53人の敵に対して,8人で13分間戦い続けて,最終的にはポーションが尽きて死んだなんてこともありましたね。懐かしい……,海外のプレイヤーと罵り合いながら戦っていましたよ。
4Gamer.netのインタビューより引用

現代のMMOでは、配信やブログといったゲーム外での活動で有名になったという人がほとんどで、ゲーム内の活動で名が知れ渡った人は昔のMMOと比べるとかなり減っている。

海外メディアのMEiN MMOが指摘する2020年にMMORPGが本当に欠いている事は、プレイヤーが互いを知らない事だという。

現代のMMORPGでは、「アクセシビリティ」の名のもとに、誰もが製作を簡単に行う事ができ、誰もが最大レベルまで到達しており、誰もが最強の装備を持っており、誰もがエンドコンテンツのレイドをクリアすることができる。

このアクセシビリティは、プレイヤーに公平性を与えているものの、MMORPGの世界で特別なことをする余地がほとんどなくなり、プレイヤーから個性を奪うことに繋がっている。そのため、自分の所属するコミュニティの外にいる他のプレイヤーのことを気にかける必要性が減り、結果的に互いを知らないという状況が生み出されている。

戦場で名前を聞いただけで恐れられるプレイヤーがいるのとは異なり、レイドを早く攻略した他のサーバーのプレイヤーの記録は多くのプレイヤーにとっては直接的な関係がない。

同じサーバーの他のプレイヤーの事を良く知らない

よくパーティが一緒になる、アイテムの売買・交換でよく見かける、狩場でよく見かける、PvPで強かった、アイテムを作ってもらった、理由は何であれ、他のプレイヤーの事を知るという状況が現代のMMORPGでは少なくなってしまっているのだ。

さらに、マッチメイキング機能によって、他のサーバーのプレイヤーと一期一会のパーティを組んで、その後二度と会うことも話すこともないという状況が生み出され、同じサーバーのプレイヤーとの交流が減っているのも事実である。
Blizzardの前社長、Mike Morhaime氏も「World of Warcraftが昔ほどソーシャルではなくなった」と語っている。
Blizzardの元社長 MMORPG人気衰退の原因は「利便性の追求でソーシャル体験が減った事」

同じサーバーにいる他のプレイヤーの存在が希薄になっていることがMMORPGのジャンルにとっては致命的な欠陥である、というのを開発者は気づけなかった。
しかしそれでも、後続のプレイヤーが追いつけるようにするため、アクセシビリティを向上せざるをえなかった。

MEiN MMOは、MMORPGはスコアではなく名声によって測られるゲームであるべきで、他のプレイヤーが自分の事を知っているというのは、その世界に自分が存在している事を感じる上で重要であると指摘している。

ソース: Mein-MMO

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