ゲーミングPC向けのグラフィックボードの価格が高騰している中、NVIDIAはRTX 3060のマイニング性能を制限する措置を取ったが、海外の著名なユーチューバーがNVIDIAの一連の動向を批判する動画を投稿した

2021年に入り、ビットコイン等の暗号資産の高騰によるマイニング向けの需要の高まりと、世界的な半導体の需要増加により、グラフィックボードの品薄と価格上昇が止まらなくなっている。
▼RTX 3070カードの価格上昇(価格.comより)
中古市場では、2世代前のGTX1000シリーズすら取引価格が1万円近く上昇している状況だ。
海外では転売屋による買い占めも昨年末から起こっており、PCゲーマーが割を食らう状況となっている。
そんな中、NVIDIAはGeForce RTX 3060をマイニングで使用する際に、性能を50%低下させる措置を施したと発表した。
一方で、暗号資産のマイニング専用のGPU「CMP HX」シリーズを発売することを明らかにした。
一見、NVIDIAはゲーマーのためにRTX 3060のマイニング需要を低下させ、マイニング目的にはCMP HXシリーズを買ってもらう事で問題を解決しようとしているように思える。
しかし、チャンネル登録者数が1300万人を超える技術系ユーチューバーのLinus氏は「NVIDIAはゲーマーの事を気にかけている振りをしている」という動画を投稿し、NVIDIAの動向を批判した。
マイニング専用GPUの問題点
- 半導体の製造量には限界がある
- あらゆる業界で半導体の供給が足りていない状況で、CMPシリーズはマイニングのためにその貴重な半導体を消費している
- CMP用の半導体が空から降ってくるわけではない
- マイニング専用GPUを作るというのは、「ゲーマーなんぞにくれてやる半導体はない、採掘家の皆様のために半導体を確保しました!」と言っているのと同じ
- マイニングGPUには映像出力がなく、汎用性がないため、「再利用」がほとんどできない
- CMPシリーズがマイニングの役目を終えれば廃棄物となり、地球を汚すだけ。リサイクルできる部分は少ない
- 汎用のグラフィックボードはサブPCや中古流通等、再利用ができる
- 企業が環境問題への様々な対策をやっている中で、NVIDIAはゴミを増やす事をしている
- CMPシリーズを発売するのは、100%自社の利益のためで、ゲーマーのことは1%も考えていない
- RTX 3060にかけられた制限がクラックされる可能性はゼロではない
- RTX 3060に制限をかけるだけに留まらず、マイニング専用GPUをわざわざ作ったという事がすべてを物語っている
ということで、NVIDIAは表面的にはゲーマーのためを思っているように見せて、実際にはこのブームに乗って利益を出したいという思惑しかなく、貪欲かつ傲慢であるとLinus氏は動画内で締めくくっている。
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