過去1年間で、ニンテンドーeショップに低品質な「アセットフリップゲーム」が急増しているという。
ニンテンドーeショップは、Switch等で利用できるオンラインストアであり、ダウンロード専用のゲームも多数販売されているが、「アセットフリップ」が問題になっているという。
アセットフリップとは
アセットフリップ(Asset Flip)とは、ゲーム開発者が独自に作成したものではなく、Unity Asset Storeなどで販売されている既成の素材やテンプレートを組み合わせて作られたゲームのこと。
アセットストアにはキャラクターモデルだけでなく、ゲームまるごとのテンプレートも売られており、販売されているアセットで作ったオリジナリティ皆無のゲームを任天堂のオンラインストアに並べて、あたかも新作インディゲームのように見せかけて利益を得ようという悪質な動きが確認されている。
▼アセットフリップに認定されている「Hammer 2 Reloaded」
アセットを購入してゲーム制作に利用することは特に問題ないが、ゲーム全体が「既成品」で構成された低品質なゲームが数百円で売られており、何も知らないユーザーを騙していると指摘する声が挙がっている。
中にはテンプレートを購入し、基本アセットを何も変更せずにニンテンドーeショップで「ゲーム」として売っていたケースもあるようだ。
低品質で低価格なゲームは「ショベルウェア」と呼ばれるが、アセットフリップの場合、ゲームに使われている素材あるいはゲームそのものがどこかで買った既成品ということになる。
アセットフリップはSteamでも問題になったことがあり、Valveは2017年に170以上のゲームを削除している。そして新たな標的がニンテンドーeショップに移ったようだ。
Kotaku.comによると、2021年に約90タイトルのアセットフリップがニンテンドーeショップで販売されていたことが確認されている。
有志が作成したスプレッドシートには、2021年にニンテンドーeショップで発売されたアセットフリップゲームがまとめられている。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1wu8TaffYT1gYhSZ0sBTI1cT1IQS4RyqT/edit#gid=1745310067
海外のユーチューバーがこの問題を指摘する動画を投稿しているが、投稿者は「自分が何を購入し、誰から購入するかについてもう少し慎重になることを期待して、より多くの人々にこの問題を認識してもらいたいと思っています」と述べている。
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