「崩壊スターレイル」に戦々恐々とする韓国のモバイルゲーム業界

業界

4月26日にHoyoverse(miHoYo)の最新作である「崩壊:スターレイル」がPCとモバイル向けのサービスを開始する。

韓国メディアは、「崩壊:スターレイルが売上上位にランクインし、ビジネスモデルの運営でも反響を呼ぶのであれば、”ミホヨフォビア(miHoYo恐怖症)”が本格化する兆しだ」と警戒している。

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「リネージュライク」への批判

韓国のモバイルゲーム業界が「崩壊:スターレイル」を恐れるのは、ビジネスモデルが原因である。

韓国のモバイルゲーム業界では長い間「リネージュライク」と呼ばれるガチャ収益モデルを採用したタイトルがアプリ売上ランキングの上位を占めてきた。

リネージュM

リネージュライクとは「絶対的Pay-to-Win」とPvPの組み合わせであり、他のプレイヤーに勝ちたいために課金してステータスを上げることを誘導するゲームである。特にPvPを誘発する仕組みを多数設けて、是が非でも他のプレイヤーと自分のキャラクターの能力差を感じさせるように設計されている。

リネージュライクなゲームでは、無課金・微課金のプレイヤーは廃課金のプレイヤーに蹂躙されるだけである。

リネージュライクゲームは若年層ではなく、中高年のプレイヤー層をメインターゲットにするため、あえて戦闘は単調でアクション性が低いものにし、疲労感をなくすために自動戦闘が導入されている。課金してキャラクターは強くなったのに操作が下手で負けてしまうことがないよう配慮しているわけだ。

近年、韓国ゲーム業界では「リネージュライク」のゲームが量産されてきたが、最近になって批判が強まっている状況だ。

2021年にリリースされた「トリックスターM」がその最たるもので、原作の「トリックスター」はリネージュとは真逆のほのぼのした雰囲気のMMORPGだったが、トリックスターMは、”外見はトリックスターで中身はリネージュ”というようなゲームであったため批判が殺到し、この頃から「リネージュライク」という言葉が使われるようになったようだ。

トリックスターM

また、「ブレイドアンドソウル2」もそういったリネージュライクの一種で、グラフィックはブレイドアンドソウル、中身はリネージュというゲームだったため、プレイヤーは呆れて一気にゲームを去り、大して話題になることもなかった。

変化の兆し

近年リリースされた韓国産モバイルMMORPGのほとんどはリネージュライクなゲームだった。

依然としてリネージュライクなモバイルMMORPGは韓国市場の上位を占めているが、そんな中で「原神」を筆頭に、「ブルーアーカイブ」や「NIKKE」「ウマ娘」と言ったタイトルが頭角を現すようになってきた。

下のグラフは韓国におけるモバイルゲームの平均プレイ時間の比較で、圧倒的に多いのが「原神」である。その次がFIFAだが、リネージュシリーズやODINとは大差がついている。

モバイルゲームの平均プレイ時間の比較

「リネージュライク」ビジネスモデルへのユーザーの反発が高まる中でのビッグタイトルのリリースは、韓国モバイルゲーム業界の潮流を変えかねないという意味での恐れがあるものとみられる。

昨年開催されたG-STAR 2022で最も注目を集めたのが崩壊:スターレイルだったようで、既に韓国市場でも注目は高まっている状態だという。

G-STAR 2022 Hoyoverseの試遊台

崩壊:スターレイルは原神とほぼ同じビジネスモデルであり、リネージュライクゲームと比べるとプレイヤーの負担は遥かに小さいと予想される。

韓国メディアは、「崩壊:スターレイルがサービス初期で成功を収め、miHoYoがこのような戦略を打ち出してくるのなら、国内業界は厳しい競争を繰り広げなければならない。しばらくはリネージュライクゲームで売上の上位を守ることができるだろうが、長期的には押される可能性がある」としている。

ソース: Byline Network

コメント

  1. 匿名 より:

    PvP課金マウントゲーの反発が大きくてソロ主体のアニメ調キャラ人気全振りゲーが主流なのはその通りだと思うが
    ビジネスモデルの話と規模が桁違いの中国資本のゲームが強いという本来は別問題の事柄を無理に一緒にしてるように感じる

  2. 匿名 より:

    トリックスターM気になってたけど失敗してたのか。日本版来ないのもそのせい?
    まあ来ても中身リネージュならやらないけど…

  3. 匿名 より:

    T&Lが名前からリネージュ外したのは「リネージュ」自体が蔑称になってる面もあるんかね

  4. 匿名 より:

    T&L期待してるけど、廃課金になりそうなんだよな
    PvPあるし募集が全部、廃課金者歓迎、無課金微課金お断りとかで溢れそう
    昔みたいに月額にしてほしいわ3000円でもいいからさ

    • 匿名 より:

      リネ2Mも廃課金仕様だったもんなぁ
      ネトマのリネレボはまだしも本家のリネ2Mも廃課金だったのはショック

      もう今の時代、課金のないMMOを作ってくれるとこなんて無いのかなぁ

      • 匿名 より:

        いやいや、それこそ本家NCsoftのリネージュやリネージュ2なんて10年以上前から廃課金仕様だったのに何を今更

  5. 匿名 より:

    崩壊はソロゲー。本来はオフゲで出す物をガチャアプリで出すことで
    パッケージ売り以上の客単価回収を目的としたビジネスモデル。
    月額だったmmoがガチャゲーになったようにソロゲーもこれからは
    ガチャが主流になるのだろうか。

    個人的には何万何十万とガチャらないと好きなキャラでPt組めない
    オフゲとか嫌だなあ・・・。ただでさえすぐやる事無くなるのに

    • 匿名 より:

      そもそもオフゲーという概念がほぼ死んでる
      ガチャがあるオンゲーの反対はオフゲーじゃなくてパッケージ販売があるオンゲー

    • 匿名 より:

      PCMMOで最終的に勝ち残ったのが月額課金のWoWとFF14だったことを考えればガチャゲーの行く末は大体想像がつく感じがする。(WoWは怪しくなってきてるけど)
      ガチャゲーは飽きるというより醒めるから、ジャンルや動機をうまく変えて行く必要があるだろうね。

      • 匿名 より:

        >PCMMOで最終的に勝ち残ったのが月額課金のWoWとFF14だったことを考えればガチャゲーの行く末は大体想像がつく感じがする

        MMOとガチャゲーは比較対象としては相応しくないと思う。MMOは制作費の割に利益を出せないのが衰退した大きな要因。ガチャゲーはMMOと違って低予算でも作れるし、ガチャで利益を出し易いからまるで別物。

        >ジャンルや動機をうまく変えて行く必要があるだろうね。

        ぶっちゃけそれはあらゆるジャンル、あらゆるコンテンツに言えるのでは。
        ゲーム業界もずっと同じ物ばかり流行ってるわけじゃなくて、ソシャゲは勿論、バトロワ、サンドボックスやオープンワールド、インディーゲー、といった斬新なジャンルが出てきて、人々の興味を引けているのが大きいと思う。

        他で言うと例えばAKBもモー娘とは全く違う手法で成功した。

        • 匿名 より:

          1)PCMMOは一昔前ガチャゲー天国だった。そしてガチャゲーは消えて行った。
          2)言葉が足りなかったね。ガチャゲーは他のコンテンツより早く方向性を変えていく必要があるだろうってことを言いたかった。

          あとこれも言葉が足りなかったけど元コメントの以下の部分に対して、たぶんそんなことないよということを言いたかった。

          >個人的には何万何十万とガチャらないと好きなキャラでPt組めない
          オフゲとか嫌だなあ・・・。ただでさえすぐやる事無くなるのに

          適当に書いたから俺のコメントの趣旨がわかりにくくなってたね。

  6. 匿名 より:

    原神を例にすると、6割程度のキャラを揃えるだけならば、ガチャの天井を叩いても月額バス+シーズンパスでも可能とかそのくらいになるのではないかと推測する。
    1ヵ月あたりに直すとだいたい1700円くらい。凸必須のバランスにしないならば妥当なところかと。
    死角があるとすると、課金額はともかく継続してのプレイ期間を前提に強く要求するというスタイルがプレイヤーを疲弊させる可能性。ホヨバは特にエンドコンテンツを作るのが「超」下手糞という印象があるのでなおさら。

  7. 匿名 より:

    ブループロトコル
    強化補助の課金要素あり
    察し

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