コラボで炎上!?コラボ乱発のゲーム業界。『軽率なコラボ』が引き起こすユーザーへの心理的悪影響とは

モバイルゲーム

近年、オンラインゲームやソーシャルゲームがゲーム市場の中心となっているような趨勢の中で、様々な作品がコラボレーションを発表している。

コラボ先は多岐に渡り、他のゲーム、アニメ、漫画、映画、芸能人、ユーチューバー、インフルエンサー、スポーツ選手など様々だ。

一方で、コラボが既存ユーザーやファンから強い反発を招くことも少なくない。

そして、未だにユーザーへの心理的影響を理解できておらず、軽率なコラボによってネガティブな影響を被る企業も散見される状況だ。

なぜコラボ先やコラボの仕方を誤るとゲームのユーザーベースに悪影響があるのか、心理学的側面から解説する。

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軽率なコラボの心理的悪影響

1.認知的不協和

認知的不協和・・・自分の信念・価値観・期待・理想と矛盾する情報を抱えた時に生じる不快感

人間は自分の認知と矛盾する認知を抱えることを嫌がり、否定や反発などの行動によってその不協和を除去しようとする。

ゲームユーザーは、自分のプレイしているゲームに対し「こうあるべき」「こうあってほしい」「こうあるのが当然だ」という理想を常に抱えている。

“このコラボは世界観がぶっ壊れる”

コラボの所為でユーザーがその作品に対して抱いている理想像が大きく崩されると、心理的に矛盾を抱え、不快に感じることがある。

例えば、「ファンタジー世界の話なのに現実のユーチューバーがゲーム内にコラボで登場する」というようなものであれば、ユーザーは世界観が破壊されているように感じ、これが違和感や不快感に繋がる。

また、ゲーム同士のコラボでも親和性がなければ、「なぜこの作品とコラボ?」という疑問がユーザー間に生まれ、認知的不協和が発生するリスクがある。

コラボとは異なるが、アニメや漫画の「実写化」で起こる反発も認知的不協和が原因となっている。現実と非現実の境界線の侵蝕の多くは認知的不協和を引き起こす。

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2. 内集団・外集団バイアス

内集団・外集団バイアス・・・自分が属する集団を贔屓し、異なる集団を敵視する心理

オンラインゲームやソーシャルゲームでは、プレイヤー間の直接的な関わりがなくとも、ユーザーは自分と同じゲームが好きな人達を「内集団」、つまり同じコミュニティの人間として認識する。

“外部のコミュニティに自分達のコミュニティが荒らされる”

ユーザーがコラボの相手を「外集団」だと認識すると、バイアスが働いて反発が起こる可能性がある。人間は自分のコミュニティが外部のコミュニティに”汚染”されるのを嫌がる。

わかりやすい例が、ゲームがインフルエンサーとコラボし、そのインフルエンサーのファン達がゲームに流入した時に反発や論争が起こるものがある。

「外部のコミュニティだと思っていた集団が自分達のコミュニティの中に入ってきた」

このような状況は内集団・外集団バイアスを引き起こす場合がある。

似たようなタイプや雰囲気の作品同士のコラボの場合、ユーザーは相手のコミュニティを外集団として意識しないため、受け入れられる傾向もあるが、コラボ相手作品が競合タイトルだったり、そもそも嫌いだという場合は反発を免れられないだろう。

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In-group and out-group - Wikipedia

3.心理的リアクタンス

心理的リアクタンス・・・自らの行動自由や選択の自由が脅かされたと知覚した時にそれに抗おうとする反応。

※典型例は「勉強しなさい」と言われるとむしろやる気が失せる感覚

コラボによってユーザーが望んでいないものを強制的に押し付けられているように感じた場合、心理的リアクタンスが発生し、反発が起きる可能性がある。

“好きでないものを押し付けられた”

「自分なりの楽しみ方がある」という自由状態から、コラボによって特定の人物やキャラクター、特定の価値観を押し付けられ、自由な選択肢が奪われていると感じると、怒りを覚え本能的拒絶に繋がる。

ゲームの通常の状態では、ユーザーは興味があるコンテンツには触れ、そうでないコンテンツは触れないというような選択を行っている。そのゲームを遊んでいること自体が自由の中での選択である。

しかし、コラボは一大イベントとして扱われることが多いため、メーカー側はユーザーがコラボコンテンツに触れる動機づけのため、報酬を強化するなどして強く推奨してくるのが大半であり、余計に「選択の自由を奪われた」感覚に至りやすい。

心理的リアクタンス - Wikipedia
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4.剥奪感 (deprivation)

剥奪感・・・「本来なら自分が当然享受すべき権利を他者に奪われた」と感じる心理状態

ゲームがインフルエンサーやユーチューバー、Vtuber、芸能人など、現実の人物とコラボした時に発生しやすい不快感。

“何故あの人だけ特別扱い?”

ゲームユーザーは、コラボ先の人物が「利益(お金)のための案件」だという印象を受けると、自分と比較して優遇されており、不当に扱われているような感覚を得る。

ゲームユーザーは、本来ゲームを運営するためのリソース(予算)の一部がコラボ先の人物・企業に与えられ、自分が享受してしかるべきものの一部を奪われたと錯覚し、拒否反応を示す。

一方で、コラボ対象が完全に架空の存在(アニメキャラクターやゲームキャラクター)では、このような剥奪感をユーザーが感じることは基本的に少ない。

FortniteとインフルエンサーのKai Cenatとのコラボは一部で批判を生んだ
Relative deprivation - Wikipedia

5.心理的所有感の侵害

心理的所有感(Psychological ownership)・・・個人が所有の対象またはその一部が『自分のもの』であるかのように感じている状態(物質的・非物質的問わず)

特にソーシャルゲームにおいて、ユーザーはキャラクターや作品世界に対して「自分のものである」というような『心理的所有感』を形成する。

人間は、自分が精神的に所有すると感じる領域に他者が介入すると強い拒絶反応が起こる。

“コラボで作品やキャラがけがされた” “コラボキャラが優遇されすぎ”

ユーザーは普段ゲームを遊ぶ中で、「自分がコントロールした」「お金や時間を投資した」「理解している/知識がある」という認識によって心理的な所有感が高められている。

現実でも、大切にしている所有物を壊されたり、勝手に手を加えられたり、奪われたりすれば誰でも怒りや不満を感じるように、心理的に所有していると感じているゲームの中のキャラクターあるいはその世界に対しても同様のことが言える。

コラボによって作品外の存在が、ゲーム内のキャラクターと関わったり、あるいは何らかのコラボレーションを軽率に行うと、ユーザーはあたかも自分の所有物に勝手に触れられているような感覚に陥り、不快感を示す可能性がある。

コラボ対象のキャラクターが優遇されすぎると、相対的に既存のキャラクター(=自分の所有物)が貶められたと感じ、反発を招くことがある。

心理的所有感
J-STAGE

6.自己同一性への脅威

自己同一性(アイデンティティ)・・・「自分が何者であるか」についての自己認識や、他者や社会との関係性から生まれる「自分が自分である」という感覚

ゲームユーザーは無意識に自分の好きなゲームやキャラクター、世界観、ストーリー等を自分の価値観の一部と統合している。

“見境のない低品位なコラボ”

ゲームユーザーは「このゲームが好きな自分」「このキャラクターが好きな自分」「この物語が好きな自分」を自己の一部として内在化しているため、それらが望ましくない方向へ動くと、自身の価値観が毀損されたように感じてしまう。

見境のないコラボの乱発は、運営会社がそのゲームに品位や誇りを持っていないように印象付けられることがあり、ユーザーはこれをそのゲームが好きな自分自身の価値も下げられたかのように感じてしまい、反発に繋がるケースがある。

有名インフルエンサーやユーチューバー、芸能人とのコラボは「露骨なマーケティング」だと取られることも多く、ゲームの「芸術性」「創作性」「文化的価値」と相反する概念であり、作品の価値が下がったと感じ、それが自分自身の価値観を傷つけられたように感じてしまうという仕組みだ。

また、フィクション同士でもコラボの乱発によって、節度がない場合は似たような反発を受ける可能性があるだろう。

モンストのコラボは度々炎上している…
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ゲームメーカーはコラボのリスクも考慮すべき

コラボには様々な利点があり、自社タイトルに興味がなかった人々の目を向けさせるきっかけになったり、コラボ自体が多角的に話題性を生み出す可能性もある。また、コラボ関連商品で収益を増加させられるかもしれない。

一方で、思慮がなく、ファンや既存ユーザーから疑問視されるような親和性に欠けるコラボや、露骨さが透けて見えるコラボは、ユーザー心理に様々な悪影響が起きることもゲームメーカーは熟知しておくべきである。

コラボのせいでゲームコミュニティが分断されるような事態はまず避けたいところだ。

コラボによってアクティブユーザー数や売上等の指標は一時的に改善されたとしても、ユーザーやファンの心理にネガティブな影響を与えてしまっては本末転倒だ。

実際、コラボによる炎上は多数存在しており、運営会社やゲームメーカー、制作会社がユーザー心理への影響を甘く見ていたケースも見られる。

メーカーがユーザーの心情を理解し、適切な形で行うことができれば、コラボは良いものになる。

コメント

  1. 匿名 より:

    世界観とかあんま重視してないからコラボ自体は気にしてないな
    まあコラボがスキンじゃなくて強いキャラだったら鬱陶しいかも

  2. 匿名 より:

    世界観な合わないコラボするゲームは
    その程度のプライドと設定しかないゲームってこと

  3. 匿名 より:

    自社作品だけで完結してるFGOはこの点最高だな
    型月だけで成立するし輸出することはあっても輸入する事は無い

    • 匿名 より:

      スタレと相互でやるんかと思ったけどそんなことなかったな

      • 匿名 より:

        よく勘違いされるが、Fate/StayNight UBWコラボであってFGOコラボじゃない
        Fate自体はどこでもコラボするがFGO(Fate/Grand Order)は基本輸出入しないぞ

  4. 匿名 より:

    コラボイベで売上高かったソシャゲ何?

  5. 匿名 より:

    むしろ利益のためとかお金の匂いがする方が受け入れられるわ
    プロデューサーやスタッフが好きだからっていうのが透けて見えるのが一番キツイ

  6. 匿名 より:

    場違いが過ぎると批判を産む、すげーシンプルな話だけどコラボもまたビジネスだから頻繁に場違いが起きちゃう
    コラボ一本で生き抜いてきた10年以上前のスマホゲーが異常なだけで、本来こういうリスクも存在するもんだよな

  7. 匿名 より:

    弥助と巨人は相性抜群だと思ったけどね
    何なら本編でも面被って顔出さなければもっと人気出たろ

  8. 匿名 より:

    プロデューサー気取りのゴミリスナー

  9. 匿名 より:

    心理的所有感www
    借りてるだけで買ってすらいないのにwwwww

  10. 匿名 より:

    TERAが無料化されたとき、スク水とかセーラー服のアバターが実装されて残念だった
    しかも衣装抽出のシステムは廃止

    せめて西洋ファンタジーっぽいアバターばっかりになるならいいけどさ
    世界観を壊すのは残念だと思う

    あの決断をしたプロデューサーはよくないと思よ

    • 匿名 より:

      スク水はTERAの救世主だろ?
      TERAやってたのに知らんのか?
      これが無いと早々にサ終してたぞ
      英断以外の何物でもないわ

    • 匿名 より:

      言いたいことは分かるけどなりふり構ってられない状況だったからしゃーない

  11. 匿名 より:

    Vコラボはほんとに嫌い

  12. 匿名 より:

    コラボされる側というかキャラ派遣元タイトルのファンの方が辛いでしょ
    愛すべきヒロインたちが向こうの司令官やらドコの馬の骨かもわからない男に好き勝手されて
    信じて送り出した○○が~みたいな展開になるに決まってるんだぁぁ

    • 匿名 より:

      コラボって基本はお互いのIPを良くする為に行われるもんだからそのケースはほぼ無いよ
      ド初期のパズドラがDBコラボのベジット弱すぎwwwって話題になって以降出禁食らった事くらいか?例外なのは

      • 匿名 より:

        なおアトリエシリーズのライザさんとクラウディアさん
        痴女みたいな格好させられた挙げ句アズールレーンの司令官とごケッコン

    • 匿名 より:

      心理的所有感が強すぎて草

    • 匿名 より:

      エロソシャゲだと主人公もバーターで出演してエロシーンは原作の主人公で代用みたいな丁寧な対応がとられてるので
      その意見サイレント多数派だと思うわ

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