面白いゲームもあるが、つまらない取るに足らないゲームも多いモバイルゲーム。
なぜモバイルゲームは退屈と感じるものが多いのか、その根本的な理由を解説。

そもそもなぜ筆者がこの記事を書こうと思ったのかというと、とある比較的大作なスマートフォンゲームをプレイしたPCゲーマーが「このゲームをプレイする理由が特に見当たらない」という感想を述べていたからだ。
「つまらない」という理由でプレイしないのではなく、「プレイする理由がない」という感想はなかなか興味深いものだ。
その根本的な原因はどこにあるのだろうか。
ゲームは「障害」を乗り越えて先に進むもの
基本的に、ほぼ全てのゲームは何かしらの「障害」を乗り越えて、先に進み、クリアを目指すものとなっている。
最も典型的なのがファミコンの「スーパマリオブラザーズ」で、マリオの行く手にはクリボーやノコノコといった敵がいたり、落ちたら死ぬ穴があったり、ジャンプして越えなければ行けない場所があったり、とにかく障害物を乗り越えていくゲームだ。

MMORPGにおけるレイドもまさに障害そのもの。
ボスの様々な攻撃を乗り越えてクリアを目指す。
サッカーゲームなら、相手のディフェンスという障害を乗り越えてゴールを決めることになる。
FPSなら襲ってくる敵という障害に対処することになる。
スマホゲームの「いともたやすく越えられる障害」
モバイルゲームを退屈に感じる根本的な理由が、この障害の弱さだ。
モバイルゲームにも、もちろん障害となる存在は登場するわけだが、とにかくこれを打破するのが簡単である。
ダークソウルやSEKIROのようなゲームと比較すれば一目瞭然だ。
コアゲーマーからは簡単だと言われることの多いドラゴンクエストのようなJRPGの戦闘と比較してもスマートフォンゲームに登場するのは幾分容易い障害である。
特にモバイルゲームの序盤~中盤あたりは、適当にプレイしていてもクリアすることができる。
モバイルゲームは、スーパマリオブラザーズで例えるなら、ずっと平坦なステージに極稀に敵キャラが出てきて、あらゆる場所にスターやキノコが出てくる「?ブロック」が配置されているようなものだ。
ユーザーにやめてもらっては困る
スマートフォンゲームはあえて障害を簡単に越えられるように設計されている
有料のゲームは別として、アイテム課金制の基本プレイ無料のスマートフォンゲームは、とにかくプレイヤーにそのタイトルを続けてプレイしてもらう必要がある。
いくら廃課金者でも、人がいなくなったゲームに課金しようとはなかなか思わないだろう。
特にスマートフォンゲームはカジュアルゲーマーが多い。
越えるのが困難な障害が登場した場合、もしかしたらゲームをやめてしまうのではないか?、そんな開発の不安から、スマートフォンゲームにおける「障害」はとても弱く、簡単なものに設定されている。
ゲームプレイ自体への満足でカバーできない
スマートフォンゲームが、「ゲームサービス」だからという理由で、障害が簡単に設計されているわけではない。
PCやコンソールでもゲームサービスとして運営されているものは多数存在する。
重要な違いは、モバイルゲームでは、壁に当たった時のフラストレーションをゲームプレイ自体への満足感で相殺できないということだ。
スマートフォンは操作性に限界がある。
操作感や爽快感に満足できるといってもそれはあくまでスマートフォンというプラットフォーム内での比較にすぎない。
カードゲームやターン制の戦略ゲーム、音楽ゲームならともかく、アクション等でキャラクターを自在に操作するという観点ではPCやコンソールには遠く及ばないのだ。
したがって、越えるのが難しい障害に直面した際、只々フラストレーションを感じるだけで終わってしまう可能性がある。
だからこそ、その障害は簡単に越えられるようになっているわけだが、その度合が極端なため、単に「作業」をしているように感じられてしまう。
何かを攻略したり、何かを越えること自体が目的というより、作業をして報酬を得ることが目的になってしまっているゲームが多い。
それが、スマートフォンゲームがつまらないと感じる理由、プレイする理由がない原因だ。
ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのようなRPGも戦闘はコマンド式で大差ないと思う人もいるかもしれないが、シングルプレイのRPGには「探索要素」が存在する。そういった探索要素はスマートフォンゲームの場合、なかなか実装しづらい。
まとめ
- アイテム課金制のモバイルゲームはプレイヤーに続けて遊んでもらう必要がある
- カジュアルゲーマーがやめてしまわないように簡単に乗り越えられる障害
- 簡単にしたせいでゲームプレイに作業感が生まれる
- PC・コンソールゲームほど操作自体に満足感が得られない
乗り越えることで満足や達成感を得られるほどの障害がない、さらには操作自体の満足感も少ない。もし似たようなゲームで両方を存分に得られるPC・コンソールゲームがあるのなら、確かにそんなモバイルゲームは「プレイする理由がない」と感じてしまうだろう。
逆に、リズムゲームや音楽ゲームはスマートフォンというプラットフォームを存分に活かすことのできるジャンルだ。
タッチ操作はこれらのジャンルでは高い満足度を与え、難易度を上げてもリズムゲームをプレイすること自体の楽しさによってフラストレーションを感じにくい。しっかりと、乗り越えることで達成感を得られる「障害」をプレイヤーに与えることができる。


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