結局、ゲームのサブスクサービスは需要が少ない。「市場の大多数はゲームパスを望んでいない」と海外ファンドが分析

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月額料金を払うと、様々なラインナップの中から有料ゲームを遊ぶことのできる、Xboxゲームパスのようなサブスクリプションサービスについて、マッコーリー・サイエンス・アンド・テクノロジー・ファンドのポートフォリオマネージャーは、「ゲーム市場の大多数は、実際にはゲームパスを望んでいない」と分析した。

また、The Informationによると、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収は、Xboxゲームパスの会員数増加にあまり貢献せず、期待外れだったと述べられている。

マイクロソフトは2030年までにXboxゲームパスの加入者1億人を目指しているが、2024年2月時点では、25本のタイトルしか遊べないゲームパスコアの会員を含めても、3400万人に留まっており、1億人からは程遠い状況だ。

アップルも「Apple Arcade」というサブスクリプションサービスを提供しているが、全くといっていいほど話題にしている人を見かけず、鳴かず飛ばずの状況だ。

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ゲームのサブスクが求められていない理由

現代ゲーム市場の中心はライブサービスゲーム

現代のゲーム市場の中心はライブサービスゲームである。

RobloxやLeague of Legends、フォートナイト、Valorantなどをはじめとして、数本のゲームを1年中遊び続けるという人もかなり多い。

ユーザーは広範なゲームカタログを必要とせず、本当に遊びたいゲームだけで良いため、ゲームを遊ぶためにサブスクサービスに毎月課金する必要はほとんどない。

そのようなものに加入せずとも、無料で遊べる良質なゲームがたくさん存在する。

ゲームを”所有”できないことへの抵抗感

ゲームソフトを一度購入すれば、何年経っても追加の料金を支払うことなく好きなタイミングで遊ぶことができるが、サブスクではそうはいかない。料金を支払わない限り、たとえゲームが途中でも遊ぶことはできない。

ユーザーは自分がゲームソフトを所有することはできず、実質的には「レンタル」である。

例えば、「マインクラフト」はXboxゲームパスに加入すればプレイできるが、そのために毎月課金するよりは、一度購入して何年も遊ぶことを選んだ方が遥かに快適だと言えるだろう。

従来型の販売を望むメーカーも増えている

ゲームのサブスクサービスはゲームメーカーにとって魅力に欠ける。

販売単価が低く、ゲームメーカーがサブスクサービスだけでコストを回収するのが難しいのが実情だ。

既に不満を口にした開発者もいるような状況で、大手メーカーの注目作が発売初日からサブスクサービスに登場する機会は減ってきている。

ゲームメーカーにとってサブスクサービスで配信する価値があるのは、既に通常の販売方法で十分な売上を出した古いゲームか、売れなかったゲームのいずれかだ。

「エルデンリング」のようなゲームがサブスクサービスに登場しないのは、メーカーにとって通常の販売方法でも売れているのに、その売上を減らしかねないサブスクに契約する旨味がないからだ。

動画配信や音楽配信のサブスクサービスとの違い

動画配信や音楽配信のサブスクリプションサービスは人気が高く成長著しいのに、ゲームでは上手くいかない明確な理由がある。

ゲームを1本クリアするまでの間に、動画や音楽は何十本、何百本と視聴することができる。

数百円払ったら1ヶ月で何十本もの映画やアニメを見られるのと比べて、月1000円払ってもせいぜい1~2本遊ぶだけで終わるのがゲームのサブスクサービスだ。

しかも、古いゲームと売れなかったゲームばかりが並ぶ。

プレイしたことがない昔のゲームを安く遊ぶ上では課金する価値があるかもしれないが、運営型のゲームや話題の新作ゲームを遊びたい多くの人にとって、ゲームのサブスクリプションサービスは魅力のないものになっている。

Video Game Industry 'Doesn't Want a Game Pass', Says Market Analyst
Subscription services falling short of expectations

ゲーム業界を変えるとまで豪語されたサブスクリプションサービスだが、2025年の段階では、普及したというよりは行き詰まっている。

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コメント

  1. 匿名 より:

    分析するまでもないだろ・・

    • 匿名 より:

      記事にするまでもないっていう意味だろうけど
      個人の価値観、考えがすべてじゃないし
      ほかの人がどう感じているかをしるにはいいことだと思うけど

  2. 匿名 より:

    個人的に、良いサービスだと思うし興味もあるけどお試し期間だけで満足するサービス

  3. 匿名 より:

    発売初日からゲーパス入りするタイトル=地雷

    みたいな認識も広まってるしな

  4. 匿名 より:

    体験版用として使ってる。プレイして面白ければ定価で購入、つまらなければアンインストールしてサブスク解約。

    気になってるゲームでも、買ったあとに続けてプレイしたいものって5本に1本くらいなんで、確認のためだけにサブスク代金払っても余裕でお得。

  5. 匿名 より:

    こうして改めて記事とかにされるとたしかになーって思っちゃった
    アマプラ入ってアニメとか映画とかよく見るけどそれには抵抗ないのにゲームがそうだとなると抵抗あるかも
    言及されてるようにライブサービス型が主流なのと、可処分時間の違いなんだろうか?

  6. 匿名 より:

    音楽や動画なら移動中やベッドでもいけるけどゲームはそうもいかないし
    旧作はsteamとかで激安セールもしてるしな

  7. 匿名 より:

    サブスクに入らない理由なんて1個しかない
    やりたいゲームが無いから
    それでいてサブスクという性質上、「ユーザーがやりたいゲームを供給し続ける」しか解決方法が無い
    つまり(少なくとも長期継続は)不可能ってこと

    • 匿名 より:

      bo6を1000円で遊べたのは良かったけどな
      キャンペーンひと通りとマルチ少しやって満足できたし
      儲からなくても無くさないでほしいわ

  8. 匿名 より:

    ジャンル問わず色んなゲーム沢山やる人ならいいんだろうけど
    ゲームなんて自分が好きそうなやつしかやらないし、好きなゲームは所持しておきたいしな…
    他のサービス+αなら良いけど、ゲーパスはあんま課金しようとは思わんな

  9. 匿名 より:

    ゲーパスのラインナップが酷い事になっててびっくりしたわ
    日本メーカーがごっそり抜けた事による日本人の所管であることは認めるけど、それを踏まえても今は酷過ぎる

  10. 匿名 より:

    単純にゲーパスに面白いゲームが無い
    とくに日本のゲームが少ない
    つまらん洋ゲーばかりだから。
    日本のAAAタイトルもってこい

  11. 匿名 より:

    結局サブスクが、われらがMMOでいうところの「日課」として、「きょうもログインせなアカン圧」になってるんじゃないの
    無料や買い切りならいつやめてもいつ再開してもいいという心理的自由がある、ような気がするね

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