ネットイース社のMMORPG「逆水寒」のクローズドベータテストが9月26日~10月9日に実施された。
評価できるほどはプレイできていないものの、簡単な第一印象だけ紹介する。
圧倒的予算で何もかも詰め込んだようなMMORPG
中国ゲーム業界第2位のネットイースが、1000人以上の開発チームで制作したのが「逆水寒」だ。中国では、2018年にPC版がリリースされ、2023年にモバイル版がリリースされた。
今回CBTが行われ、日本サービスが予定されているのはモバイル版の方。
あらゆる方向に十分な量のコンテンツが用意されている
MMORPGでありがちな、バトルコンテンツは充実していても生活コンテンツはおまけ程度というようなこともなければ、モバイルゲームにありがちな低難易度コンテンツだらけというわけでもない。その上でキャラメイクや衣装の種類といった部分も充実している。
スキルビルドもおびただしい数のスキルの中から選んでセットすることができる。
開発に相当な予算がかかっているだけに、何をやっても圧倒される量のコンテンツとシステムが用意されているのが「逆水寒」だ。
要するに、MMORPGの歴史の中でプレイヤーが好むとされてきたコンテンツとシステムを全方位で充実させているのがこのゲーム。

スマホMMOと思えないストーリー演出
メインストーリーの演出の質と量はMMORPGの中では群を抜いている。ただNPCに話しかけてセリフを聴いて次の場所へ向かうというような、MMOにありがちな単調なものではない。
逆水寒のストーリーには様々な選択肢が登場する。
このゲームではプレイヤーの選択を重要視しており、選択の結果もしっかり反映される。どちらを選んでも同じというわけではない。
暴漢を鉄拳制裁するか、手を出さずに見逃すかというような選択や、困っている人を助けないというような選択肢すらある。
また、それまでの行動や情報の入手によって、選べる選択肢が増えることもある。
メインストーリーをこのような形で作っているMMORPGはほとんどないだろう。
カットシーンではキャラクターの表情、仕草を細かくつけ、カメラワークもしっかりついており、シングルプレイRPGを彷彿とさせる。
時々そういうカットシーンがあるというわけでなく、頻繁に高品質なリアルタイムレンダリングのカットシーンが差し込まれる。
FF14のようなストーリー重視のMMORPGですら、ここまではやっていないように思える。
美麗なグラフィックとキャラクター
昔から中国のMMORPGを知っている人であれば、”中国のMMOらしい”キャラクター造形だと思うだろう。
欧米のMMOはもちろん、韓国産のMMORPGと比べても、中国産MMORPGのキャラクター造形には独自の美的センスがあるように思う。

美形キャラクターを作れる(というかそれがデフォルト)なので、そこに魅力を感じる人もいるはずだ。
キャラメイクは300以上のパラメーターがあるだけでなく、AI機能も統合されており、テキスト入力でキャラクターの外見を大まかに指定できる。正確性は不明・・・。
本作がスマートフォンゲームであることを考えても、環境のグラフィックはかなり高度だ。
PCではパストレーシングやレイトレーシングといったグラフィック技術にも対応。
とはいえ、PC専用ゲームやコンソールゲームのハイエンドグラフィックスと比べると一歩も二歩も劣るのは否めない。
戦闘の印象は・・・スマホゲーム
ユーザーインターフェイスからも見てわかるように、戦闘システムはスマートフォンゲームのそれと言っても過言はないだろう。

自動戦闘は存在しないが、かんたんモードのような、ワンボタンで効率的なスキル回しをしてくれる機能がある。
黒い砂漠やTERAのようなアクション戦闘を期待している人には全く物足りないものとなるだろう。
エフェクトは派手でモーションは美しく、敵を空中に打ち上げて追撃するような技も可能だが、あくまでスマホで操作できるレベルに留まっており、ぎこちなさがある。
また、PCゲームのように大量のスキルスロットが用意されているわけではなく、せっかく多彩なスキルがあるのに、セットできるのは一部だけというのも残念だった。スマホゲームでなければそのような問題は起こらなかっただろう。
万人受けはしないだろうと感じた理由
『全方位』を極めたようなMMORPGにも関わらず、万人受けはしない、それどころか日本ではマイナーなゲームに留まる可能性すらあると感じた。
1.武侠の世界観
日本で中国の武侠RPGが大ヒットしたことはない。九陰真経や天涯明月刀といったMMORPGが日本で展開されていないことからもこれは明白だ。
【江湖】と言われても「何のこと?」と思う人が大半だろうし、武侠の時代劇をよく見ている人でなければ逆水寒の世界観をすんなりと受け入れるのは難しいかもしれない。
日本では西洋ファンタジーや近未来SFが支持されるオンラインRPGの世界観となっている。
武侠なのでキャラクターの衣装も当然中国の伝統的な服装をモチーフとしたものが多くなる。

2.いつから何ができるのか、何をやればいいのかが不明瞭
膨大なコンテンツがあるものの、何をいつ始めたら良いのかという指針が上手く提示されていないように感じた。
何時間もメインクエストを進めるだけのようになったが、それだけでレベルは上がっているし装備も手に入れているし、他のことをやれるのかどうかがイマイチわかりづらかった。
少なくとも、各種コンテンツにどうやってアクセスできるのかを公式サイトでもゲーム内でも良いので説明してほしかった。

3.直感的な操作がしづらいUI
UIはPCゲームというよりはスマートフォンゲームのデザインになっているため、やや煩わしさを感じる。(ウィンドウではなく全画面)
それだけでなく、どこに何の機能があって、何ができるのかが非常にわかりづらいと感じた。
UIからほとんどのコンテンツにアクセス可能だが、特有の名称がつけられていたりで、どこに何の機能があるのかを把握するのに苦労する。(例:インスタンスダンジョンを「迷城」という別の言い方をしていて直感的にわからない)
システムが複雑だと言われる「黒い砂漠」等と比較しても、逆水寒のシステムは煩雑に感じた。
これは現代のモバイルゲームとは真逆の方向だ。
4.クエスト欄をクリックするだけでほぼ全て完了
自動移動があり、HUDのクエスト欄をクリックすれば、クエストで指示された行動を含めてほとんどを自動で完了できる。
NPCの元へ移動するのも、何かアクションを起こすのも、全てHUDをクリックするだけで良い。
戦闘はワンボタン操作で完了。
ここにもモバイルゲームらしい設計思想を感じるが、味気ないというか、意味があるのかと思えてくる。
それなら、もはや最初から最後までカットシーンでストーリーを描いて、プレイヤーは自動移動の操作すらしなくても良いのではないだろうか・・・。
まとめ:試す価値はあるが、極端に好みは分かれそう
『逆水寒』はネットイースが投じた巨額の開発費、その規模を感じられるゲームだ。
あらゆるプレイスタイルと好みに対応するコンテンツ量とAIを使った奇抜なシステムもあるなど、際立つ個性もあるMMORPGなので、試しにプレイしてみるのも悪くはないだろう。
2023年にリリースされた中国では既に一定の成功を収めているゲームであり、9月には20億円を超える利益を上げている。
逆水寒のゲームデザインが好みに合えばとことん楽しめるかもしれない。
しかし、多彩なコンテンツを取り揃えていても、随所で感じるスマートフォンゲームらしい要素がMMORPGに組み込まれている点や、武侠という日本人に馴染みの薄い世界観、直感的にわかりづらいシステムとUIは、逆水寒を万人受けしづらいタイトルにしている。
コメント
スマホ…興味を失わせる魔法の3文字
なぜPC版を持ってこないのか
日本受けしそうにない一番の理由はキャラの外見やろな
まぁ中華武侠ファンタジーなんて日本じゃ絶対流行らないし…
中華量産型といういかにもな奴
予算潤沢でもデザインがダメだと無駄だなぁ…
う~ん……この……
ごめんなさい
お腹いっぱい
中華メーカーさん方は俺らも似た言語使ってるからってローカライズサボらないで欲しい
上の公式サイトから攻略情報ページとか見てみ?読めねぇ漢字の組み合わせしかねえんだけど
武侠とかよく使ってるけど、それって普通のRPGと同じなんよ
武侠 = 中華風でしかない
ものすごい興味あるけどスマホ準拠だと、どのくらい出来るか触ってみないとわからんな
コンテンツの多さはすごい魅力的だからプレイヤー数が増えてほしいもんだが・・・
武侠が流行らないってより量産型だから流行らなかったのでは?
ブレソはある程度流行ってたし
ブレソはキャラデザがヒョンテだったのが大きい気がする
TERAみたいに月額3000円でいきなり過疎ってただろ
そこ突っ込まれたPは当時のツィッターでボロクソ言われて逃げたし
書いてある事をそのまま信じればすごいなーってなるんだけど、
じゃあ実際どうなんだ?というのはまあ気になる(生活コンテンツやハウジングに多量のコンテンツがあるとはいうが、その「コンテンツ」って何だ?とかが特に気になる)
で、気になったとしてもスマホMMOの時点で自分がやろうって気には一切ならなくなるんだよなあ
気にはなるからレビュー漁ってみるかって気にぐらいにはなった
生活コンテンツは11くらいあるけど全部スタミナ使うから一日に上げられる量には限りがあるよ
それぞれに熟練度があって組み合わせで隠し職業もあるみたい
職業医者だと周囲スキャン使ったときに病気の人が分かるって特性ついたりする
ハウジングは畑で作物収穫して専用コイン手に入れて色々配置
ハウスってより町が作れる規模
スマホMMOの何が嫌いかにもよるけど見た目気にしなければ集金要素はないよ
めちゃくちゃ詳しくthx
なるほど確かにコンテンツ……というか職業?みたいな感じか。やる事が違えばコンテンツと呼ぶのも間違いではないかぁ
だが何より重要なのはスタミナ性という情報だな。ありがとう俺がスマホゲー嫌いな理由の一つだ
中国か韓国か何かでネトゲやりすぎて過労死したなんて問題が起きたから
ゲームシステムの方からプレイ時間を制限する
【これ以上やっても得る物が無い】
という風に作らないと問題起きた時にゲーム側のせいにされるから仕方ない
消化しないとって義務感出てしまうから嫌な人もいるよね
一応スマホゲーにしてはいにしえのMMO寄りだよ
上の人が言うように制限かけないと死人出るからこんなことなってるんだろな
出来は良さそうだけど中華製
中華系は漢字の読みが直感的じゃないから名前が覚えられない
じゃあ全部カタカナや横文字でってされると中華系の雰囲気ぶち壊しになるという
最初からやらない方がいいジャンルだなぁ…フレーバーに留めないと世界は狙えん
個人的には楽しめたからリリース待ってるけど受けは悪そう
スマホ勢からしたら複雑すぎるだろうしPC勢からしたらUIがクソ
金使わず時間潰したいって人にはいいんじゃないかな
日本では武侠が流行らないってのは間違いないんだけど
中国でも日本と同じくファンタジー一強で武侠は立場が弱いってニュースみたことあるんだよな
そのわりには武侠ものとかいうのがゲームに限らず、すげー粗製乱造されまくってるのはじゃあなんでなんだ?党の規制の問題とか?
まブ勝!
スマホ解散
一定の女子人気は得られそうw
スマホじゃなくPCならやってみたい気がするが。。
日本のPCゲーム市場はあんま魅力ないんだろな
中国の中世って西洋よりも何段階も下の酷い混沌だからな
そんな世界をファンタジーにされても全然興味わかない
武侠というジャンルが一番の足枷だろうな
あとよく分からないメインタイトル
英名だと「Sword Of Justice」になる
・・・なんで?正義の剣やんって
予算は確かにすごいだろうけど、2年も前に本国版がリリースしてるならコンテンツ量が多いのはそりゃそうだろうとしか…
デザインが中国臭すぎてなぁ
中国お得意のアニメ調ならやってもよかったんだが
FF14より面白い唯一のゲームだそうだ
武侠という理由だけでやらないのか?俺はやる
FF14の評価高けーなおいw
武侠は嫌いじゃないけどスマホなのがほんとな…… PCかスマホどっちかに振り切ってくれてれば……
中国で成功したMMOなんてないのが答えやん
所詮スマホゲーだなーって感じ
武侠モノの時点でね
黒い砂漠(朝の国アプデ以降)もそうだけど、あいつら中韓本土のエッセンスを盛り込もうとすると際限なくやっちゃうんだよな
クザカとかガーモスとか、それっぽいファンタジーネーミングが主だったMMOが急に金豚王や山君を倒して君王武器素材を集めるゲームになっちまった
逆水寒は根本から”それ”だから心して遊べよ
三国志みたいだったらいいんだけどなぁ
武侠モノは中国人が楽しめればそれでいいでしょ
まぁブルプロでええな
原神とかもそうだけどなんで漢字を多用すんのかね
読みづらくて覚えにくいからイラッとする
翻訳担当は何考えてるのか
日本で使われてる漢字だからって3文字の漢字とか作らないでほしい
詳細なレビュー記事に感謝します
コンテンツが良いのがすごく伝わってきた
ブレソみたいな任侠、中国武術系なのは確かにあんまり好かれなさそうですね
これでグラフィックだけがブルプロ&スタレゾのJPアニメ系だったらなぁと思いました
完美世界とかあそこらへんの量産型亜種にしか見えない
ハウジングと着せ替えが充実してるならやるぞ
ハウジングは充実しているよ
相当凝ったもの作れると思う
着せ替えはこのゲームの一番の集金要素だと思うから懐と相談して
エフェクトキラキラなやつや明るい染色はガチャ産になると思う