スクウェア・エニックスの吉田直樹氏は、ワシントンポストのインタビューでFF14の開発体制やオンラインゲームの課題等について語っている。
ファイナルファンタジーXIVの吉田直樹プロデューサー兼ディレクター(以下吉田P)によると、現状のプレイヤー増加率を考慮すると、最低でも5年はゲームのアップデートが継続できるという。すなわち、今のペースで5年開発を続けても問題ないくらいプレイヤーが増えているということだろう。
吉田Pは「ファイナルファンタジーXIVは人が戻ってくる限りは終わらないかもしれません」と話している。
また、スクウェア・エニックスのCEOは、累計プレイヤー数3000万人達成を目標に掲げており、FF14の将来についても計画しているという。この記事が書かれた時点ではプレイヤー数累計2000万人を突破している状況だ。
吉田Pは「幸いな事に、我々の勢いは衰えを知りません。どこかで横ばいになるのではないかと思っていましたが、幸運にもFF14のプレイヤーベースは拡大し、増え続けています」と語った。
一方で、開発チームは拡張コンテンツの制作に手一杯のため、Xboxや他のプラットフォームへの進出については、余裕がない状況のようだ。
AAAのオンラインゲームの開発者に何かアドバイスはないかと問われた吉田Pは、「開発会社は複数の投資家に支えられているため、投資家全体が安定した収益を期待している場合はMMOのようなオンラインゲームを制作するのは特に難しい」と述べた。
また、「収益化が実際のゲームプレイとどのように織り交ぜられるかを理解することは非常に重要」だと話し、最近のゲームは課金要素を入れることを急ぎすぎていると指摘した。
吉田Pは、オンラインゲームサービスの成功の大きな要因は安定的なアップデートのサイクルであり、ゲームのサービス開始時点で2年分の計画が立てられている事を理想としており、FF14の次期拡張パック「暁月のフィナーレ」のストーリーは2019年10月の段階で書き上がっていたという。
FF14では安定した開発を行うために、拡張パックに関しては60~70%は制作期間や制作コストの予測が可能な、既存のシステムを踏襲したものを作り、残り30%~40%はプレイヤーを飽きさせないために新しいシステムの開発に充てているとのこと。
吉田Pが担当しているFF16については「何も言えない」と話したようだが、その理由については「中途半端に憶測を呼ぶような発言はリスクでしかないから」と説明している。
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