国内ゲーム業界で26年以上プロデュースやマーケティングを行っている、うきょう氏が”中国発・アニメ調オープンワールド『NTE』は生まれるべくして生まれた傑作 〜日本ゲーム業界の「これからの戦い方」”という記事をnoteに投稿している。
この記事では最近リリースされた「NTE」のようなゲームがなぜ中国で生まれるのかが解説されているが、記事内で国産MMORPG「ブループロトコル」の失敗についても言及している。
中国発・アニメ調オープンワールド『NTE』は生まれるべくして生まれた傑作 〜日本ゲーム業界の「これからの戦い方」
— うきょう@ゲーム×仕事の設計工房 (@ukyoP_san) May 4, 2026
業界リサーチシリーズとして『NTE』が生まれた背景、日本はオンラインRPGを「やらない」のか?日本のゲーム会社が取るべき戦略についてhttps://t.co/abWqnzmGXG
詳細はnoteの記事を読むべきだが、概略を以下で紹介する。
MMO『完美世界』から受け継がれてきたDNA
うきょう氏によると、『NTE』のようなオープンワールドRPGを中国のメーカーが作れるのは、中国のゲーム業界の歴史と文化によるところが大きいという。
- 中国では2000年~2015年まで家庭用ゲーム機が禁止されていたため、ライブサービスゲームに人が集まった
- 2000年代から中国メーカーはMMORPG等のオンラインゲームを作り続け、”基本プレイ無料+アイテム課金”のモデルが極限まで洗練された
- 『NTE』の運営会社Perfect World Gamesも『完美世界』や『誅仙 Online』『フォーセイクンワールド』『笑傲江湖online』といったMMORPGを作ってきたノウハウがある
- 完美世界(パーフェクトワールド)は最初からグローバル志向で、圧倒的なボリュームや、既存の枠に収まらない広大な世界の構築を昔からやっていた
- 『NTE』のようなオープンワールドゲームは、20年以上に渡るオンラインゲーム開発の延長線上にある
中国の他のメーカーでも「九陰真経ONLINE」「天涯名月刀」「逆水寒」といった大作MMORPGが作られており、そもそも中国のゲーム業界では広大なオープンワールドと高品質なグラフィックのゲームを制作する環境が整っていたというわけだ。
ただし、これらの武侠MMORPGの多くは日本向けサービスを行わなかったこともあり、日本では最近まで中国でそのような大規模ゲーム開発が行われていること自体知らなかった人も多いだろう。しかし、10年以上前から既に中国には高品質なオンラインゲームを開発する土壌が存在していた。
「ブループロトコル」の失敗 ≠ 国内メーカーはオンラインRPGを作らない
うきょう氏は「日本のメーカーが中国メーカーと同じ土俵で戦うのは分が悪い」としつつ、バンダイナムコのオンラインRPG『ブループロトコル』(2023-2025)の失敗を例に挙げた。

- 「ブループロトコル」は開発期間の長期化によって、当初はブルーオーシャンだった市場がレッドオーシャンに変化した
- ベータテスト時点で問題が指摘されていたにも関わらず、抜本的な改修を待たずにリリースに踏み切った
- テスト後の改修に注力しないのは確実に死を意味する
- 会社側か開発側が「これ以上待てない」と判断した背景もある
- FF14やDQ10、PSOなど、日本のトップメーカーには大規模オンラインゲームを作り上げるポテンシャルはある
- 技術の問題ではなく「ビジネスモデルと利益率」による経営判断で大作オンラインゲームを作らない
- 日本のゲームメーカーには既に家庭用ゲーム市場で「手堅く、完成度の高いゲームデザインを売る」強固なビジネスモデルがある
- 中国メーカーが得意とする基本プレイ無料運営型ゲームと真っ向勝負するのはリスクが高すぎる
例としてアニメーション(キャラクターのモーション)への予算の掛け方がが日本と中国では大きく異なることが指摘されており、中国ではアニメーションに惜しげもなくコストをかけるのに対し、日本のゲーム開発環境では予算が降りづらい部分だという。
国内メーカーが中国産のアニメ調ゲームに似たものを作ろうとしないのではなく、中国ゲーム業界の「市場環境」「20年に渡るライブサービスゲーム開発ノウハウ」「資本と人員」が噛み合った結果生まれたのが、原神やNTEのような運営型F2Pゲームだったというわけだ。
うきょう氏は、買い切り型のゲームの完成度を極限まで追求する道や、漫画・アニメのIPを活かした日本的な発想を徹して作り込む道を、日本のゲーム業界が選ぶべきものだとしている。



コメント
コンソール禁止令は知らんかったわ‥さす中。
サイゲは22年にIP譲り受けたメタルマックス
長らく音沙汰が無いが、どないなっ㌧?
コレこそ相性の良いタイトルと思うが…