専門家によるハードウェアやソフトウェアの技術分析を行っているDigital Foundryは、「ファイナルファンタジー14:黄金のレガシー」の第一次グラフィックスアップデートを特集した。
Marc “Try4ce” Duddleson氏によると、FF14の第1次グラフィックスアップデートにより、グラフィックの一部は以前より明らかに改善されている一方で、議論の余地がある部分があったり、開発者の意図した通りに機能していない部分も見つかったという。
動画ではグラフィックスアップデート適用前後での様々な比較検証が行われている。
その上で、Digital Foundryが技術的側面からスクウェア・エニックスに「優先して改善すべき5つの技術的課題」を挙げた。
1.ソフトシャドウの改善・修正
グラフィックアップデートでソフトシャドウが実装され、遠近感のあるリアルな影を生成できるようになった。
しかし、パッチ7.0のソフトシャドウには「カメラの角度によって影の濃さが不自然に変化する」という不具合があるため、修正してほしいという。
以下の2枚の画像は、同じ時間帯の全く同じ場所を異なるカメラアングルから撮影したもの。影のぼやけ方が角度によって変わってしまっている。
また、キャラクターの顔に落ちる影(セルフシャドウ)や、階段で生じる影は依然としてちらつくなどして見栄えが悪い場面があり、改善の余地があるとしている。
グラフィックスアップデートで二次光源が追加されたが、二次光源によって生成される影がブロック状になってしまっており、カットシーン等でちらつきがかなり目立つため、改善してほしいとしている。
2.家庭用ゲーム機におけるTSCMAAの不具合修正
アンチエイリアス技術のTSCMAAがグラフィックスアップデートで実装されたが、PS5やXbox Series等の家庭用ゲーム機ではこれに不具合があるという。
具体的には、カメラが動いている時だけアンチエイリアスが適用され、カメラを止めるとジャギーが発生するという状況になってしまっているという。本来は、カメラの動きに関係なく、どんな場面でもジャギーが低減されていなければならない。
Digital Foundryは、家庭用ゲーム機版へのTSCMAA実装過程で何かしらのミスがあったのではないかと推測している。
3.昔のカットシーンにおけるキャラクター表情の修正
グラフィックスアップデートが考慮されていない、黄金のレガシー以前の古いバージョンのカットシーンでは、キャラクターの表情変化のニュアンスがアップデート前と変わっており、ストーリーの文脈に相応しくないと感じることがあるため、古いカットシーンをチェックして修正すべきだとしている。
4.PS4版に「FSRをオフにする設定」の追加
7.0では超解像技術のFSR 1.0やDLSS 2.0が実装されたが、アップスケールを完全にオフにする設定を追加してほしいとのこと。
アップスケールはPC、PS5、PS4、Xbox Seriesすべてで強制されている。解像度スケールを100にするか、フレームレートのしきい値を30fpsに設定すれば、オフにしているのと同等の状態になる。
しかし、PS4版はFSRによるアップスケールによって台無しになっており、解像度を引き伸ばしたことによるアーティファクト(ノイズ)が発生し、アップスケールがない方がマシに感じられるという。
5.家庭用ゲーム機版にフレームレート上限設定を追加
パッチ7.0ではPS5版とXbox Series X版には120Hzモードが新たに追加された。
しかし、PS5版もXbox Series X版も、通常のゲームプレイでは1080pに設定しても120fpsに達することは滅多になく、80~100fpsの間を行ったり来たりするという。
家庭用ゲーム機版の120Hzモードではむしろフレームレートの変動やフレームペーシングの悪化により、スムーズな体験が得られず、不快に感じることが多いため、フレームレート上限の設定を追加することを求めている。
VRRがある前提で、「家庭用ゲーム機版に40fps、60fps、80fpsのような実現可能なフレームレートの上限を設定できるようにすると、より快適に遊べるようになるだろう」としている。
『キャラクターの見た目が変わってしまった』という意見に対する識者の考え
FF14の第一次グラフィックスアップデート後、現役プレイヤーからは、キャラクターの印象が変わってしまったという意見が多く寄せられ、開発チームも改善のための調整を進めている最中だ。
Duddleson氏は、キャラクターの見た目の変化という観点では次のように紹介した。
- キャラクターモデルの変更は、プレイヤーからスクウェア・エニックスへのフィードバックが最も強かった点の一つ
- 多くの人々が自分のキャラクターに強い愛着を持っており、外見の変化は一部の人にとって受け入れがたいもの
- 髪のテクスチャがよりシャープになり、目や口、耳といった部分に追加されたポリゴンが、プレイヤーキャラクターとNPCの両方に適用されている
- 開発チームはプレイヤーからの反発を恐れたため、彼らがやりたいことをすべてやりきれなかったのではないかと推測する
- たとえば、肌のテクスチャの目に見える改善はごくわずかしかない
- トレーラーの登場人物のリアルな肌と比べると、ゲーム内のテクスチャのディティールをさらに進化させても問題ないようにも思えるが、コミュニティの大部分はそれを受け入れる準備ができていないかもしれない
- キャラクターの顔に変更が加えられ、表情に関する追加の制御が導入されたため、表情変化が以前と異なる可能性がある
- たとえば、漆黒のヴィランズに登場する無名のNPCはパッチ7.0以降では顔が少し幼く見える
- これが自分のキャラクターだったら、それをポジティブに捉えられるか、あるいはネガティブに捉えるか、関心がないか?
- 別のキャラクターについては、より良いライティング処理が施され、目もより細かく描かれるようになったが、表情はアップデート前と大きく異なり、その場面には以前の呆然とした表情の方が合っているように感じる
- アウラに関しては特に大きな変化があり、リンバルリング(虹彩の輪郭)の輝度が変わり、角や鱗がより詳細に描かれるようになった
グラフィックスアップデート「圧倒的にポジティブ」
最終的にDigital Foundryは、「アップデートには多少の不具合や課題があるものの、全体的には、FF14にとって圧倒的にポジティブな進化と感じている」と結論づけている。
また、スクウェア・エニックスは、ファイナルファンタジー14が長期に渡って競争力を保てるように注力しており、その本気度がこのアップデートから窺えると伝えた。
コメント
> 最終的にDigital Foundryは、「アップデートには多少の不具合や課題があるものの、全体的には、FF14にとって圧倒的にポジティブな進化と感じている」と結論づけている。
当たり前の事だが改めて外部から言われると安心するな
不具合っぽいものは、今後とも(他の不具合同様)継続的に直していただいて
このネタ擦り過ぎだよ
それぐらいライトな14ユーザーにとって重要なポイントなんでしょ
問題視してんのはコアなSS勢でしょ
ライト層は単純に喜んでんじゃない
一部の馬鹿がやらない方が良かった!とか騒いでるからまともな評価をせざるを得ないだけだぞ
下の方のビフォーアフターは割と好印象だな
まぁ気に入らないっていう種族がいるのも比較を見ると理解できなくはないけど
文句言う人がいなくなる時は人が減る時だから気をつけた方がいいだろうね
女性キャラの顔アップに触れてないが、唇がやべーぞ
明らかに洋モノに近づけようとしている感が出てきている
ここ、メスッテの脚もサイレントで太くしてるしな
アメリカで売りたくて仕方が無いんだろう
太くないけど・・情報仕入れて書き込みにきてるぽいけど的外れすぎるね。あと日本よりアメリカのがユーザー数多いし関係ないよ
で、ソースは?
まじでこのグラフィックスダウングレードアップデート(本スレでずっとプレイヤーにこう呼ばれててスレまでたってるレベル)でかなりの人間やめたからな・・w
ダウングレードとか言ってる奴らが何も分かってないアホだとレビューしてる記事にわざわざそれ書き込みに来たの?