長寿PCオンラインゲーム「アラド戦記」が、2005年の韓国サービス開始以来最大の危機を迎えているという。

運営関係者が特殊アカウントを使用し不正行為
9月上旬に「アラド戦記」の韓国サーバーで、運営関係者が特殊なアカウント(通称「スーパーアカウント」)を使ってライブサーバーでゲームをプレイしていた事が判明した。
このアカウントに属するキャラクターがサーバー内のジョブランキングで1位となっていたが、キャラクターを作成した時期が最近なのにも関わらずベテランプレイヤーでも揃えるのが難しい装備を多数所有しており、不正疑惑が浮上したのだ。
また、疑惑のアカウントのキャラクターがサーバーメンテナンス中に行動していた形跡も発見されたため、ますます不正が疑われることとなった。
GM等の運営スタッフに、専用のコマンドが使えるような特別なアカウントが与えられる事はあるが、そのアカウントを使って一般ユーザーのようにふるまうことは禁止されているのが普通である。
▼運営関係者が使っていたキャラクターのステータス
刑事告訴へ
疑惑が浮上した後、運営もこれを認識し調査を開始。
その後、ネクソンは従業員が不正行為をしていた事が判明した旨を発表し、この従業員を解雇した上で刑事告訴したことを明らかにした。
この従業員はアイテムを開発者権限で不正に獲得し、それを外部サイトで販売して5000万ウォン(約450万円)の利益を上げていた事も明らかになった。
この事件がきっかけで、Neopleの従業員のずさんな管理体制が浮き彫りとなり、ユーザーの信頼が失墜することとなった。
アラド戦記モバイルの中国サービスが急遽延期

アラド戦記に関連したトラブルは韓国だけではない。
アラド戦記のスマートフォンゲーム「アラド戦記モバイル」は中国で8月12日からオープンベータテストを予定していたが、「ゲーム中毒防止システムが完全ではない」との理由でテストが延期されてしまったのだ。
しかも、延期はオープンベータテスト開始日の前日に発表されたようだ。
関係者は、ゲーム中毒の防止システム自体なら数日で作業は完了するだろうとしており、延期から1ヶ月半経っても音沙汰がないのは中国当局からの圧力ではないかとの声もあるようだ。
アラド戦記モバイルは中国のApp Storeからも削除されてしまったようで、事前登録5000万という超期待作だっただけに大きな失望を買ってしまっている。
中国メディアは、アラド戦記モバイルの年内正式サービスは絶望的と報道している。
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