先日、オンラインRPG「BLUE PROTOCOL」の欧米向けサービスのパブリッシャーがAmazon Gamesに決定したことが明らかになった
バンダイナムコは、アメリカとヨーロッパに支部があるため、欧米向けサービスをバンダイナムコが直接運営せず、Amazonと契約したことには驚きがある。オンラインRPG運営のノウハウやマーケティングの事を考えた結果の判断なのかもしれない。
Amazon Gamesは過去2年間で「New World」と「ロストアーク」という2つのMMORPGを欧米向けにリリースした。
「New World」はAmazon Games傘下の開発スタジオで制作された。「ロストアーク」は韓国のSmileGateで開発され、Amazon Gamesがパブリッシング権を獲得してローカライズも行った。
噂では、NCSOFTの「Throne and Liberty」も交渉中だと言われており、AmazonがMMORPGのビッグタイトルを悉く手中に収めんとばかりの動きをしていると言っても過言ではないだろう。
初動の成功はほぼ約束されたか?
Amazon Gamesは、「New World」でも「ロストアーク」でも、サービスの初動では大きな成功を収めた。
New Worldの場合、1年で90%以上アクティブユーザーが減ってはいるものの、サービス開始直後は同時接続者数が91万人に上った。
ロストアークの欧米サービスはいまだに30万人の同時接続者数があり、サービス開始直後には132万人という驚異的な数字を達成している。
上記2タイトルにおいては、Amazonの子会社であるTwitchで多数の人気配信者を使って大々的なプロモーションが展開され、抜群の宣伝効果を発揮した。Amazon Gamesはゲームの宣伝においては世界トップクラスだと言っても良いだろう。
Amazon Gamesの影響
既に「ブループロトコル」の欧米向けのプロモーション映像にその影響が見て取れる。
Amazonのポリティカル・コレクトネスの基準はサードパーティのタイトルであっても厳しい方であり、MMORPG「ロストアーク」の欧米向けサービスの際には、日本版や韓国版と異なり、複数のNPCの肌の色が褐色に変更されていたり、キャラメイクにおけるプリセットを変更するなどしていた。
ブループロトコルの場合、2年前の日本向けプロモーション映像の頃から褐色肌のキャラクターは登場していたため、Amazon Gamesが欧米向けのパブリッシャーになった影響はほとんどないと予想される。日本サービスはバンダイナムコが直接運営する形式だ。
一方、欧米のゲーマーは基本プレイ無料ゲームの「Pay-to-Win」をかなり忌避する傾向があるため、課金アイテムに関しては影響が全く無いとは言い難いだろう。特に、有料のガチャやルートボックスを実装するとオランダ等でサービスを提供できなくなる可能性がある。
ブループロトコルの日本サービスは2023年の早春に、欧米向けサービスは2023年の後半に開始される予定。
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