最近特に話題になったゲームの「Dark and Darker」だが、ネクソンが開発していたプロジェクトの流出疑惑が浮上している。
複数の海外メディアによると、韓国のゲームメーカーIronmace社の「Dark and Darker」は、ネクソンが企画・開発していた「プロジェクトP3」と呼ばれるゲームのディレクターと一部の開発者がネクソンを退社して制作が始まったもので、営業機密流出の疑いがあるという。
関係者は、「テストに参加した人なら、Dark and DarkerとP3がどれだけ似ているのかわかるだろう」と述べた。
▼ネクソンが開発していた「プロジェクトP3」のスクリーンショット
ネクソンは2021年にIronmaceの一部スタッフを不正競争防止及び営業秘密保護に関する法律に違反しているとして京畿南部地方警察庁に告訴したという。
2021年7月以前にプロジェクトリーダーがP3開発スタッフの集団退社を提案し、2021年7月にこれが明るみとなりネクソンから懲戒解雇を受けたとされている。
プロジェクトリーダーの懲戒解雇処分の後、P3の開発チームスタッフが集団退社し、プロジェクトの維持が困難となり、プロジェクトP3は「プロジェクトP7」という別のゲームにピボットすることを強いられたようだ。
事実上、Dark and Darkerの主要な開発スタッフは、プロジェクトP3の主要開発メンバーそのものであるという。
一方、Ironmace側は疑惑を全面的に否定。コードは一から自分たちで書き、アセットはUnreal Engine マーケットプレイスで購入したり、自分達で直接制作したものであり、ネクソンの資料を流用したわけではないと主張した。
また、「訴訟は(会社ではなく)開発スタッフの個人的な問題だと判断しており、Ironmaceを相手に提起された訴訟はない。最近の噂は不満を抱いた第三者によるものだ」としている。
報道によれば、IronmaceがDark and Darkerの開発過程で問題になりそうなアセットだけ取り除いたという噂も匿名のコミュニティに掲載されているという。
韓国メディアの取材に答えたP3の元開発スタッフは「買ったアセットを使っているから流出や盗用ではないという主張は受け入れがたい」と話している。
似ているだけでは法的根拠に乏しいため、ネクソンがIronmaceが盗用したというソースをどの程度立証できるのかが裁判のカギになるとみられている。
ゲーム業界関係者は、「新型コロナウイルスによって在宅勤務が常態化し、開発者がゲーム制作のために自宅でサーバーを使用できるように許可されることが多かった。開発者が在宅勤務をしながらソースコードを他のPCにコピーしただけで盗用とみなせるかどうかは曖昧な部分だ」と話した。
ネクソン側は、「自社の新規プロジェクトだったP3の知的財産権を故意に侵害したという事実関係を確認中」「コンテンツ創作の領域で決して起きてはならない事案だと考えており、いかなる不法行為も妥協することなく厳重な責任を問う方針だ」との立場を明らかにした。
ソース: Straight News, News Worker, THIS IS GAME
▼Dark and Darker
Ironmaceの会社紹介には次のように書かれている
私たちは、ゲーム会社がいかに安易な金儲けのために魂を売っているかを目の当たりにしてきました。私たちは、ゲーム会社がますます搾取的な慣行を加速させ、ゲームファンに喜びを与えるのではなく、カジノのようになるのを見て失望しています。
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