近年のゲームでは、装備やアイテムのレア度が色でわかるようになっているが、そのほとんどが同じような順序になっている。
レア度の色分けはデファクトスタンダード化している
近年のゲームにおいては、装備やアイテムのレアリティを示す色とその優劣は
黄(金)>紫>青>緑>白
という順番で示される事がほとんどだ。
いくつかのゲームを例として紹介すると・・・
Fortnite
金(黄)>紫>青>緑>白
Apex Legends
黄>紫>青>白
Diablo 2
金>緑>黄>青>白
World of Warcraft
金>オレンジ>紫>青>緑>白>灰
Aion
赤>ピンク>黄>紫>青>緑>白>灰
TERA
黄>青>緑>白
Star Wars: The Old Republic
オレンジ>黄>紫>青>緑>白>灰
Destiny 2
黄>紫>青>緑>白
ボーダーランズ
ピンク>オレンジ>黄>紫>青>緑>白
The Division
オレンジ>黄>紫>青>緑>白
黒い砂漠
オレンジ>黄>青>緑>白
ゴッド・オブ・ウォー
黄>紫>青>緑
アサシンクリード オデッセイ
金>紫>青>灰
原神
金(黄)>紫>青>緑>白
サイバーパンク2077
オレンジ>紫>青>緑>白
▼サイバーパンク2077のアイテムもレアリティで色分けされている
このように、ゲームによって多少の差はあるものの、「黄(金)>紫>青>緑>白」がデファクトスタンダードになっていると言っても良いくらいだ。
この基準は新しいゲームであるほど採用率が高いという。
ではいったい誰がこの色分けを世に広めたのだろうか。
DiabloとDiablo 2が基礎を作り、Wolrd of Warcraftで広まる
海外メディアのMEiNMMOによると、最初に色分けのトレンドを作ったのは2000年に発売された「Diablo 2」だという。
1997年の「Diablo」でもレアリティで3つに色分けされていたものの、2000年に発売された「Diablo 2」では
ノーマル→白
マジック→青
レア→黄
セット→緑
ユニーク→金
という具合に、レア度に応じた色分けが細かく行われ、今に至る基礎を作ったとされている。
しかし、Diablo 2が発売された段階ではまだ業界の標準と言えるほどレアリティの色分けはされていなかったようだ。
2001年に発売されたMMORPG「Dark Age of Camelot」では、
灰・緑・青・黄色・オレンジ・赤・紫
という色分けが使われたが、これはレアリティに応じたものではなく、アイテムが自分のキャラクターのスキルレベルにふさわしいのかどうかを計る指標になっていた。
例えば、黄色なら自分のレベルに最適な装備、灰色なら自分には弱すぎる装備といった具合だ。
BlizzardがWoWにも似た色分けを使用
Diablo 2で一世を風靡したBlizzard Entertainmentだったが、その4年後に発売される「World of Warcraft」にも似たような色分けを使用した。
World of Warcraftでは、ジャンクが灰色、コモンが白、アンコモンが緑、レアが青、エピックが紫、レジェンドがオレンジ、アーティファクトが金となっていた。
そして、World of Warcraftが爆発的な人気を呼び、この時World of Warcraftで採用されていた色分けとレア度の順番が、後の数多のMMORPGやハック&スラッシュゲームで採用され、その後他のジャンルにも広まっていった形だ。
色彩心理
アイテムの希少性を示すために「色」を用いるのには根拠があり、たとえDiabloやWoWが存在しなくても、他のゲームが似たような色分けを考えただろう。
色には意味と価値があり、金色や黄色、赤は目立ち、白や灰は地味というのは誰も感じる事だ。
信号機の3色がそうであるように、人間は無意識的に色で状況を関連付けており、「金」が「銀」や「銅」より価値があるのも言われなくても理解することができる。
しかし、金(黄)が最もレアだというのとは異なり、青が緑より上で、青より紫の方がレアリティが高いという判断基準はWorld of Warcraftがトレンドを作ったと言わざるをえないだろう。
最近では「プレイヤーがこの色分けに慣れているから」という理由で採用するゲームも多いはずで、ゲームに慣れたユーザーはゲーム側で教えられなくても色を見ただけで無意識のうちにレアリティを判断することもあるだろう。
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