MMORPG「Tree of Savior」のオープンβテストが、12月17日より韓国サーバーで開始されるが、開発元のIMC GAMESのキム・セヨン副社長やネクソンのパク・サンウォン事業チーム長へのインタビューをinvenが実施した。
本稿では、インタビューの要点をかいつまんで紹介する
- OBTに向けて最も気を使っているのはサーバーの安定性
- 韓国でのテストでは見られなかった問題が、何万人も同時接続したグローバルサーバーでは多く確認された
- ゲームのフレームレートも今よりもずっと良い状態になる
- 最近はキャラクターの同期をチェックしている。実際には動いているのに、自分が見た時に所定の位置にいるのかどうかなど
- 特定の条件を達成すると転職した時に新たに登場するクラスがある
- 転職条件がちょっと難しいのが隠しクラス
- 隠しクラスが他の一般的なクラスよりも凄く良いなんてことはない
- プレイヤーが何の情報もなしで隠されたクラスをどのように見つけるのかというのを確認するという意図がある
- 予想よりも見つけられないのであればヒントを与える
- 隠しクラスは希少性が特徴であって、性能やロールは他のクラスと似た水準
- オープンβテストではランク7までを予定
- レベル186くらいでランク6を達成できる見込み
- 6ランクをマスターするにはそれなりに時間がかかりそう
- オープンβテストの最大レベルは280程度
- 正式サービスがいつ頃なのかはまだ答えられない
インスタンスダンジョン
- テストサーバーではインスタンスダンジョンはレベル200のものが多かったが、OBTではレベル40、70、120といった区間にも用意される
- オープンベータではレベル217のインスタンスダンジョンも実装される
- フィールドで狩りをしているとレベリングが遅く感じる区間がある、そんな区間にインスタンスダンジョンが継続的に追加される予定
- インスタンスダンジョンを入れるすぎることはしない
- 情報がない状態で製作レシピをプレイヤーがどのくらい見つけられるだろうか?ということもテストの一環だった
- 日本のコミュニティでは製作レシピを見つけることがエンドコンテンツという話も出ている
- OBTではより多くのヒントを提供する予定
- アイテムの形やNPCのセリフでレシピのヒントを与える。壁画や図にする方法もある
- 課金アイテムについてはある程度の方向性だけを準備した状態
- プレイヤーが懸念するようなバランスが崩れるアイテムは入れない
- キャラクターの専用宿舎は、屋内マップが用意されるたびにそれを宿泊施設として提供する
- 室内マップのスキンがさらに増える可能性はある
- 継続して最適化を行い、推奨環境は以前よりも低くなった
- フル3Dだったらもう少し低スペックにできたが、2Dと3Dを組み合わせるのは技術的にも難航した
- 2Dをフルスプライトで製作するとメモリーが持ちこたえられず、3Dと組み合わせると演算が多くなった
- あれこれ問題が多かったが少しずつ解決している
- おそらくオープンベータ版はCPUがi3以上、グラフィックスはGTS 250、RAM 8GB程度の推奨環境
- パーティメンバー数名で狩りをするのは大丈夫だが、ギルド単位の戦争や村にいる時はストレスを受けるかもしれない
- 内蔵グラフィックスでもある程度は可能。村でも激しいアクションがなければ支障はない。Windowsタブレットでプレイする人もいるかもしれない
- 「通常攻撃・オブ・セイヴァー」という言葉は汚名だとは思っていない。むしろ賞賛だと思っている。
- 実際に通常攻撃をしながら、その攻撃のバリエーションが多い場合はむしろゲーム性が高いと言われているとも言える
- すべてのユーザーを満足させるのは困難
- Tree of Saviorはテンポがかなり遅いゲームなので、好みにあわないと本当に退屈なゲームになる可能性がある
- ちょっと遅いテンポを希望している人にアピールをしたい
- スキル中心のゲームプレイに切り替えるつもりもない
- 実際にプレイすると、通常攻撃を中心に狩りをするクラスもあれば、そうでないクラスもある
- Tree of Saviorは本当にクラスがたくさんあるゲームで、そこには戦闘型クラスも補助型クラスもある
- バランス調整で戦闘型クラスが強化されることはあるかもしれないが、補助型クラスをそこまで強くするのはちょっと難しい
同じクラスでも過程によって異なる特性
- クラスはキャラクターのアイデンティティではなく、キャラクターの一部というコンセプト
- クラスの概念は、レベル1から自分のキャラクターをカスタマイズする過程の一部
- 例えば「テンプラー」は、バーバリアンを経て戦闘型のテンプラーにもなるし、スクワイアを経て補助の役割が強調されたテンプラーになることもできる
- 自分のキャラクターはいくつもの選択肢から選んで誕生する。同じクラスであっても特性の異なるキャラクターが存在する
- 生産、補助職クラスは戦闘が弱い面があり、パーティマッチングで除外される感じがしたので、ある程度の修正はした
- 最小限の生存力と自分の職業に適した役割は担えるように上方修正した
- 戦士系列クラスなら体力、ウィザードとアーチャー系列は火力、クレリック系列のクラスは補助ができるように
- ステータスが直感的ではないという評価があった
- 初期バージョンでは「力」ではなく「攻撃力」で、攻撃力を上げると魔法攻撃力も上がる方式だった
- その後、「知能」と混乱が生じたため分離した
- 敏捷は回避やクリティカル影響を与える部分と2つの形態に分離した
- 今はDEXの効能がとてもよくわかる
- ラグナロクオンラインのルールを期待していた方も多いだろうが、それとはかなり異なる
- ステータスのバランスはフィードバックを受けて現在も調整中
- クールダウンがないスキルを1つ以上持つキャラクターなら、精神にもちょっと投資するのが良い
プレイヤーが自ら役割を探していく
- Tree of Saviorは最初からかなりの反抗心を持って開発されたゲーム
- 他のゲームが3Dグラフィックスだから私たちは2Dで作ってみよう、グラフィックスがローエンドで行く代わりにサーバーをハイエンドにしようというようなコンセプト
- 形式的にカンストして、インスタンスダンジョンを周りながらアイテムファーミングをするゲームが好きではない人が好むゲームだと思っている
- Tree of SaviorはRPGの「R」、ロールに注力したゲーム
- RPGはロールプレイングゲームだから、皆が戦闘だけをするのはちょっと違う
- Tree of Saviorが既存のMMORPGを置き換えるということはないが、誰もこういうゲームを作らなくなったから私達が作った
- プレイヤー自ら役割を探す
- 村に入るとスクワイアがナイフを研いでいて、アルケミストがポーションを作り・・・そういうのを見ることができれば、私達が意図した役割が定着しただろうと思える
- テストサーバーで、ボスのテストでボスを解放しておくと、後方でベースキャンプを作って無料でプレイヤーを支援している人も見かけた。私たちが考えるMMORPGの姿はこういうもの
- クレリックの「オラクル」クラスはスキルが変更になり、オラクルの3サークルスキルはプレイヤーキャラクターの性別を変えるスキル
- このスキル以外で性転換をすることはできない。オラクルに依存することになる
- このような役割をプレイヤーの手に委ねている
- オラクルの3サークルで新たに覚えるのは性転換スキルだけで、それがオラクルのアイデンティティになる
- 無条件の役割を決めておいてクラスを作成することはない
- スキルが多いからあれこれスキルを組み合わせると予期せぬ珍しい光景もある
- いくつかのスキルや他の要素がパズルのように組み合わさり、面白い出来事や現象を生み出せると思っている
- プレイヤーが各自の役割を探して作っていくことを期待している
- Tree of Saviorは好き嫌いが明確に分かれるゲーム。私たちはそこの「拒否感」を少なくするのが目標
マイナークラスの頂点はレアな存在
- クラスロールについては本当に検討を重ねている
- 特定のクラスの人気がない、それは知っている
- 用途は限定されていたとしても、特定の分野では最も良いキャラクターになる
- プレイヤーが1体のキャラクターではなく、多数のキャラクターが1人のプレイヤーを定義してほしいと思っている
- だから宿屋を用意した
- 宿にいるキャラクター1体がプレイヤーの装備1つを表すような感じだったら良い
- 険しい道のりでも誰も選んだことがないような役割がある。その道が開かれているということに意味がある
- 無駄な贅沢。主流ではないクラスで非戦闘クラスだが、そのクラスの頂点を達成した人はそれほど珍しい存在になる
- それでも少し過剰な気はしていた
- だから最新版では報酬が少し多くなった
- 生産職でも基本的な狩りや生存はしなければならないので、クラスを切り替えたら戦闘能力の部分が死んでしまっては問題になる
- そこから来る疲れも無視できない。CBTを経て今回の修正をした
- 7ランクの新しいクラスは火力がそこに準じている
- 補助的な役割を果たしながらも成長も同時に行うことができる形でクラスを少しずつ整えた
Tree of Savior OBTで実装される新規クラスの情報はこちら
- すべての役割をプレイヤーに任せることができないという点が悩み
- スクロールの販売によってクリヴィスのクラスの個性が死んでしまう感じもある
- Tree of Saviorはパーティプレイを追求している方で、クリヴィスがいればバフをさらに受けられる
- プリーストが様々なバフを与える役割なら、クリヴィスはその環境を変える役割
- ところがスクロールを購入すると、クリヴィスがいなくてもこれを解決できる
- クリヴィスのスキルは後半になっても本当によく使われるスキル
- しかし、それをクリヴィスだけに任せれば、需要と供給の問題が生じるかもしれない
- どうにかして妥協点を見つけて個性が死んでしまうキャラクターを少しずつ減らすほかはない
- ひとまず、スクロールを実装することはしたが、テストを見守って推移を調べる
- おそらくTree of Saviorはすべてのプレイヤーから愛されるのは難しそう
- 皆が一緒に強くなり、競争するゲームとは違うゲームを作ってみたい
- Tree of Saviorは能力値よりも、キャラクターだけで役割を持つことができるゲーム
- 強さで競争するよりは、自分のキャラクター、自分のキャラクターを構成するクラスがプレイヤーを代弁する
- 最終的にはプレイヤーの選択が重要なゲームになる
- 複数のキャラクターを育ててそれがチームになり、チーム一つが統合してキャラクターになるゲームを作っている
- 忙しくプレイしてストレス解消をしたい人にはTree of Saviorは合わないかもしれない
- Tree of Saviorが新たなコミュニケーションの手段。そんな方にはぴったりのゲームになりそう
ソース: inven
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