ドイツで開催されたGamescom 2025で、「ファイナルファンタジー14」の吉田直樹プロデューサー兼ディレクターは、現地メディアの取材に応じた。
以下、インタビューの一部を抜粋。
今から新作MMORPGを作るなら?
- 今からMMORPGを作るなら、大規模なコミュニティに向けたゲームか、小規模でコアなコミュニティ向けのゲームかでアプローチが異なる
- 昔と比べて現代のゲーマーはゲームに費やせる時間が少ない
- 短時間でも遊べるコンテンツを用意することが重要
- マッチング時間を短くしなければならないので、ロール制は廃止するかもしれない
- 1人のキャラクターがタンクもDPSもヒーラーも全てこなせる設計もあり得る
- 戦闘も4~5人で戦うものでないと成り立たなくなる
- 開発の効率化も必要。自動化やAIの導入が必須になる
- 開発者はクリエイティブな部分に集中
- Q吉田Pはここ数年、MMORPGジャンルの発展に大きな貢献を果たしてきました。もし今、ゼロから新しいMMORPGを開発しなければならないとしたら、何を変えますか?
- A
吉田直樹プロデューサー:
考えられるアプローチはいくつかあると思います。まず第一に、巨大なプレイヤーコミュニティを持つ新作ゲームを開発する場合と、例えば10万人から20万人くらいの小規模なコミュニティ向けのゲームを開発する場合とでは、アプローチが全く変わってくるでしょう。もちろん10万~20万という数字も小さいとは言えませんが、それでも熱心で小規模なコミュニティ向けと呼べるでしょう。
私たちが追求するゲームデザインは、このどちらを目指すかによって大きく変わります。私は中途半端なものや、「そこそこで終わるもの」は作りたくありません。なので、「大規模なプレイヤー向け」か「小規模でコアなプレイヤー向け」かのどちらかをはっきり決めて作ります。
過去を振り返ると、昔のMMO市場と比べて、現代のゲーマーは明らかにゲームに費やせる時間が少なくなっています。かつては4時間、5時間、あるいは8時間プレイすることを前提として設計されたコンテンツがありました。しかし今では、1時間しか遊べない人であれば、その1時間で楽しめないコンテンツは「自分には無理だ」と思われてしまいます。
ですから、短時間でも遊べるコンテンツを用意することが非常に重要だと思います。プレイ時間が短くなっていることを考えると、マルチプレイに関しても、プレイヤーの拘束時間を短くするためにマッチング時間を短くしなければなりません。
そのための方法として、従来の「ロール制(タンク・ヒーラー・DPS)」を廃止し、1キャラクターが攻撃・回復・防御のすべてをこなせる設計もあり得ます。その上で、4~5人程度の小さなチームを組んで戦う――そういったアプローチをしないともはや成り立たなくなるのではないかと思います。
次世代ゲームにおいては、グラフィックの品質は非常に高い水準が求められます。つまり、大規模なダンジョンや広大なエリアを作るには膨大なリソースが必要になるということです。
そこで、開発を効率化するために自動化システムやAIの導入が必須になるでしょう。AIを活用して作業を自動化し、その分、私たち開発者はクリエイティブな部分に集中する。このような創造的な革命が必要になると考えています。
先ほど述べた2つの大きな方向性、小規模なハードコアプレイヤー向けか、大規模なカジュアルプレイヤー向けかについてですが、どちらのケースにおいても、今説明したような新しいシステムが必要になるでしょう。
あとは、プレイヤーがコンテンツを楽しめることにどれだけ重点を置くか、あるいは「ユーザー生成コンテンツ」をどの程度取り入れるか。これは選んだ方向性によって変わる部分です。もっと話せることはありますが、これ以上言うと誰かがそのアイデアを拾って先にMMOを作ってしまうかもしれませんので、この辺でやめておきます。
FF14 モバイルについて
- 中国サービスで寄せられた反応は好意的だった
- 開発を担当するLightspeedには「ガチャを前提にしたゲームにはしてほしくない」と伝えた
- Lightspeedはこの要望を尊重してくれた
- ユーザーからは短い時間で遊べるようにしてほしいという声が寄せられている
- カットシーンの再生速度を速くしてほしいという声も
- 負荷が高いのでスマホが熱くなるという意見もあった
- モバイル版ではスキル回しが調整されており、アクション数が少なくなっている
- バトルコンテンツは全て作り直されている
- グローバルサービスの具体的なリリース時期は決めていない
- システムを安定させたいのと文化の違いを考慮したローカライズが必要
- 決定を下せばリリースできるが、完成した状態にしてからにしたい
- Qでは、FF14のモバイル版についてお聞きします。これまでのフィードバックについて、開発チームはどのように考えていますか?満足していますか?
- A
吉田直樹プロデューサー:
まず最初に申し上げたいのは、モバイル版の開発は『ファイナルファンタジーXIV』本体のチームではなく、Tencent傘下のLightspeed Studiosが行っているということです。彼らが開発したいシステムや収益化モデルを提示してくれました。これは原作のFF14とは根本的に異なるものでしたので、私たちはその内容を監修しました。現在、このプロセスはベータテストの段階にあります。これまでベータテストは中国でのみ行われていますが、中国から寄せられた反応は非常に好意的でした。私たちは開発者に対し、「ガチャを前提にしたスマホゲームにはしてほしくない」と伝えました。プレイヤーに多額の課金を強いるのではなく、ストレスのない長期的なゲームプレイを基盤にしてほしかったのです。Lightspeedはこの要望をとても尊重し、反映してくれました。本当に感謝しています。Lightspeedのスタッフの多くは自らも「光の戦士」であり、非常に敬意を持って取り組んでくれています。
プレイヤーからのフィードバックについては、スマホゲームという特性上、短い時間で遊べるようにしてほしいという声が寄せられています。ちょっとした空き時間でも遊べるようにしたいということです。また、カットシーンの再生速度についても意見がありました。スキップ機能はすでに存在しますが、それとは別にもっと速い速度でカットシーンを見られるようにしてほしいという要望です。さらに、描画のスペックが高いため、スマホがかなり熱くなったり、CPUへの負荷が大きいという指摘もありました。
FF14モバイルにはすべてのジョブが登場しますが、スキル回しは調整されており、その調整はすべてFF14のバトルチームが監修しています。例えば、プレイヤーはナイトを使いながらも、それが新しいタイプのナイトのように感じられるということです。具体的には、アクション数が少なくなっています。
さらに、インスタンスダンジョンやバトルコンテンツはすべて作り直されています。この作業を担当したスタッフは非常に優秀です。ただ、彼らがパッチ7.3までのすべてのコンテンツをどれくらいの速さで制作できるかは、まだ分かりません。私たちはその点で彼らを全力でサポートしていくつもりです。開発スタジオとしてはもちろん、世界中の全プレイヤーに遊んでもらいたいと考えていると思いますが、まずは中国サービスに全力を尽くすことになると思います。
- Qリリース時期の見通しは?
- A
変に聞こえるかもしれませんが、私たちはリリース時期に関して特に具体的な目標を設定していません。Lightspeedができるだけ早くリリースしたいと考えているのは確かだと思いますが、それにはいくつかの理由があるので詳しく説明させてください。
一つは、現状よりもシステムの安定性を向上させたいという点です。また、UIに関しても、中国に特化した要素が多く、それらを他の地域向けにローカライズし、文化に適応させる必要があります。
例えば、特定の要素をドイツ語にローカライズすると、単語が長すぎてUIに収まらなくなってしまうことがあります。そうした箇所にも手を入れる必要があります。
収益化に関しても、慎重に行わないと「金儲け優先のゲームだ」と思われてしまうような状況になりかねません。ですから、良い状態でゲームをリリースできるように準備することが不可欠です。
もう一度言いますが、Lightspeedはおそらく可能な限り早く出したいはずです。しかし、私たちはまず自分たちでプレイしてみてどう感じるかで判断します。プレイした結果、すぐにリリースできると判断すれば、リリースしますが、もし「あと半年くらいは必要かもしれない」と感じたなら、当然その半年を待つことになります。
私たちはリリース前に完成している状態にしたいのです。私たちが決定を下せば、ゲームは突然リリースされることになりますが、それが2年や3年も先になるとは思いません。
ソース: Mein-MMO




コメント
次のFFMMOも吉田さんで良いね
ほんま口ばっかりやな
新しいMMOのことなんだから当たり前だろ・・・
いまの14のこと言ってると思ってる?
吉田について言ってるんだけど?
まぁここの記事になるオンゲ開発者のどれも似たようなもんだし
対外的には夢と理想だけを語るのが仕事だからな
内部には夢と理想だけでなく現実も語る
ゲーム開発者に限らず組織人ってそんなもんよ
だからこそ結果が全て
それが仕事だしな
未来見ずに今や昔しか話さないようなのは停滞してるし、そんなのについていく人もいない
なんだそりゃ
くだらな
おまえの想像できない苦労はしてる
おまえにはぶっひぶひ言いながら
お金を落とすしかできない養豚じゃん
そりゃ何やっても実務ゼロ扱いしてたらそうなるだろうよ
やっぱりロール制やプレイ時間とかは気になるよな
個人的にはロール制好きだけど、やっぱ不便だしな
FF14の現状を見ると口ばっかりで実行に移さない印象。
スクエニが次に作るMMORPGは別の人に担当してほしいわ。
もしかして直近のアップデート予定すらご存知ない?
RPGのRPの部分は要らない・むしろ癌だっていう少数意見はまま見るけど、吉田Pがいうなら一理あるんだろうな~と思ってしまう
FF16からもわかるように吉田は時代についていけてないから次期をやらせるのはリスク高すぎる。忙しすぎてそれどころじゃないのが本音だろうけど、1年くらい休暇して今話題のゲームとかトレンドを体験してほしいわ
吉田Pに浴びせられている罵声を知りながら新たなMMOを作りたいと手を挙げる開発者がスクエニにいるかよ
スクエニはもう新作mmo出さないんじゃないかね
ここ10年くらいで出たmmoでうまく行ったのは14くらいで、他社の新作は精々最初の1年くらい賑わってその後は細々運営してるくらいだし割に合わなそう
極秘裏に新作MMOの企画進めていそうだけどな
14モバイルをライセンス付与という形で他社に作らせれば低リスクで一定の利益が出る
そうすれば経営陣や株主にMMOまだいける(稼げる)アピールできるわけだし新作も作りやすくなるんじゃない
古のMMOゲーマーとしては最初に選んだジョブを極めていくスタイルが1番ロマン感じるよ
カス職と思わせてアプデで化たり
強職が没落したり
最初から最後まで強職だったり
誰もやってない不人気職を極めたり
今思えばとんでもないクソシステムだが楽しかった
ただ吉田氏の言うとおりで現代人は“ゲームに費やせる時間“が少ない
SNSや映像などオンラインコンテンツが充実してしまったから可処分時間の取り合いで負けてる
そんな時代だからPCやコンソールのじっくり家で遊ぶタイプのMMOは下火かもしれないな
これからはスマホを含めたマルチプラットフォームでサクッと遊べてサクッと楽しめる軽いMMOが主流になるかもしれない
今はじっくりやり込むのが好きな人は大体対戦ゲーやってる気がする
緩和やリセットされるセーブデータを変化させるのに時間を使うよりは
実力が出るゲームをやり込むほうが満足できる
対戦ゲーが合わないなら音ゲーとかでもいい
>>現代のゲーマーは明らかにゲームに費やせる時間が少なくなっています
ここは疑問だな。
昔の社会人が今よりも暇だったわけじゃないだろう。
やりたいことが増えたって事は前々から言われてるけどな
暇はむしろ増えてる
暇が多い少ないではなくて
可処分時間をSNSやYouTubeなど他のと奪い合いになっているって意味合いだと思うよ
あとゲーマー人口は増えたけどライト層が圧倒的に多くて彼らは複数ある趣味の中の1つがゲームに過ぎない
一つだけ確かなのは昔と違ってMMOで本物の人生始まってる奴はだいぶ減った
自分はロールがあるだけでやらんな、あとIDもいらない
それだとMOでよくね?
狩りゲーならモンハン 対人ならFPSでもMOBAでええやろ
ロールがないMMOはただ全員が適当に殴るだけになる
ブルプロはそれで失敗した
MOがそもそもID制でしょ、ブルプロもID制MO
一部のMMO以外がMMOっていう謳い文句なのに実際はMOなのが現状だよ
ロールとIDがないってどんなゲームだよ、特にロール
ソロゲーでもなきゃ役割分担なんて自然に生まれないか?
そんなレベルならレスしない方が良いよ
大縄跳びもいらんわ 野良で緩くやるなら旧PSO2の緊急クエみたいな感じでいい
あれはあれで物足りないけどな
ただなんとなく殴って終わり
個人的にはロール制をやりたいがまぁ無理だろうなってのもわかる
MMOは結局黒い砂漠の一強だからな
吉Pは金儲けの才能はあってもゲーム作りの才能は微妙
いっそ町だけMMOでPTは育成可能なAIとしか組めないうちの子かわいい特化ゲー作って欲しい
ギスギスオンラインを作っておいて今さらこれかよw
ぎすぎすは性善説を信じた結果だろ
おまえらみたいに相手を配慮しない行動がそうなっただけ
ネトゲの高難度は他所もギスギスしてるし、MMOはそもそもギスギスするものだからなあ
昔のMMOは狩場やボスの取り合いでもギスギスしてて各ゲーム晒しスレ完備だったし
ナイトレインも一部ギスってるけどな
知らない人とプレイするゲームはギスる
いつも他の人間に完璧を求めるのは自分が一番下手糞の証左
上級者は仲間の能力を短時間で把握した上で毎回適切な行動をとる
つまりギスギスだと言って騒いでいる奴らって・・・
まあこれを14の中で反映したものが次のDDなんじゃね
長時間拘束→中間ポイントを増やして区切りやすいようにした
人数→まさに1-4名(基本4)
ロール→ゆるい、DPSだけのチームでも自己回復手段を尽くせば可能
ここで語った理想がどこまでここからのコンテンツに反映されているかだ
短時間でも遊べるコンテンツを用意以外、新しいMMOじゃないと出来ないことじゃね
今更14でロール制無くすとか無理
そもそもロールゆるくなっていらなくなるのはDPSで、DPSやる人は特殊な遊びする人だけになる
ロール制無くすなら全ジョブ見直しから必要
そもそもFF14の未来の話などしていないが……?
すまん、1つ上の14にどこまで反映されるのかってやつに対しての返信だったが、独り言になってしまった。。。
そもそも吉田は基盤としてパクれる前例がないとモノ作れねぇだろ
0から1作る人じゃない
手厳しい意見だけどほんとそれなw
>これ以上言うと誰かがそのアイデアを拾って先にMMOを作ってしまうかもしれませんので、この辺でやめておきます。
何の心配してんだろうと思ったわw
FF14がWoWをはじめとした洋MMOのツギハギだしな
色々言ってるけど自分らで全く新しいMMOは作れんだろう
FF16はその評価を覆すための舞台としてこれ以上ないはずだったのになあ
寧ろ評価が盤石になってしまった
1人のキャラクターがタンクもDPSもヒーラーも全てこなせる設計もあり得る←これ
メイプルストーリーにもそれっぽい職業がいるんですよゼロとリンとパラディンとダークナイトの4人
特にゼロは高い機動力と高耐久と高火力の三つを持ってるけど今の時代的に考えたら
完全に適しているから文句のつけようがない
ついでに言うとロール問題をどうにかするためにバランス調整で
ビショップのPT火力強化バフスキルが大幅に弱体化されてるし
全職共通回復スキル「パサーブルホーリーファウンテン」が実装されてる今は全員ヒーラーになってますね
・・・というかメイプルストーリーだけですよ時代の環境に合わせてるの(ガチャは除く)
ロール無くしたい理由がマッチング時間ってダメでしょ
人種はヒューマンのみ ロール無し
結局開発コストを安くしたいだけ
マッチングの時間はオンラインゲームなら滅茶苦茶重要でしょ…
ロールって、タンクとかヒーラーとかの役割のことだろw
批判ありきで破綻した理論振りかざすのやめよ?見てて恥ずかしいよ
MMOやるならロール制は大事だと思うな
結局MMOの何が楽しいって人に求められるのが楽しいから
この職が欲しいってPTで求められるのがMMOの醍醐味
ロール制廃止はほんとそう
盾不足で盾待ちとか無駄な時間すぎて時代遅れ
ロールしたいならMOで十分だしな
ドイツ語の長さとイカつさは異常
NGSもプレイしているけどロール制のないバトルってマルチ感がないよな
フレンド以外のランダムマッチングの他プレイヤーなんてほぼ関わりなくそれぞれ戦うだけだからNPCのようなものでマルチバトルの魅力はない
これならソロゲームでよくね?って思うわ
せっかく複数人が集まってるのに息を合わせるとか一切必要なく
各自別々に行動するのにロールが無いからやってる事自体は全く同じっていう
そりゃソロゲームでいいよね
かといってロール制は大縄跳びでギスったりマッチング時間の問題もあるし難しいよね
カジュアル用に頭数揃えればクリアできる難易度と難しいけど高報酬、但しロール揃えないと無理と両方用意してあげるぐらいしか思いつかないな
結局、ロールがあるから悪いという話ではなくただの方向性、好き嫌いの話ということ
ロールなくして、なんのRPGなのか!?と思うが、別にMMO/MOだからRPGじゃなきゃいけないわけでもないし
時代かね